ISM製造業景況指数50割れのリスク

著者:川島寛貴
投稿:2015/11/02 20:22

心地よい120円台

ドル円は日本にとってちょうど良いであろう120円台で推移しています。
この位置でしばらく動きが停滞するということは、材料が出ない限り動かないということでしょう。
細かく見れば119.80円割れ、120.20円付近に暑い買いオーダーがあるため、ここを背に買いでせめたいところです。

FOMCの文言が予想以上にタカ派だったため(半数は前回の文言が不評だったために大幅に修正せざる得なかったと思われますが)基本は底堅く推移し、先週は121円台で打ち返されたものの、今回は雇用統計に向けて買われやすくなると思われるので、121円に乗った後もジリジリと121.50円をトライする動きとなりそうです。

目先は、今夜のISM製造業景況指数(予想50.0)が注目イベント。前回は50.2という低い数字となりましたが、FOMCの文言から楽観視してみているトレーダーが多そうです。仮に景気の動向の良し悪しを測る分岐点といわれる50を割り込むことになると、まず120.20円を割り来んでいく動きとなりそうです。

ちなみに、過去の50割れは13年5月以来の数字となってしまいます。
あくまで一つの経済指標の数字でしかありませんが、中国のPMIでも大きく相場が動くように注目しなければならない数字です。FOMC後の経済指標というと、30日に発表されたGDPは表面の数字だけ見ると予想より悪かったものの、在庫の取り崩しのあったため直ぐに買い戻される結果となりました。
この様なことがあるため、今回も発表直後の下げで大きく下げなければ突っ込み売りはリスクがあると思われます。5分足で下ヒゲをつけるように終えた時は、その安値を背に買ってた方がおもしろそうです。

水曜日は日本市場が日本郵政3社の上場で大いに盛り上がると思われるので、多少なりともドル円も下がりづらくなるでしょう。
となれば、水曜日までに下げたところでドル円、クロス円(豪ドルのみRBAがあるので明日の昼まで除外)を拾っておけば、勝算が高いのではなかとみています。
川島寛貴
株式会社IEYASU 代表取締役
配信元: 達人の予想