10月末~11月初旬は変化が起こりやすい時間帯

著者:菊川弘之
投稿:2015/10/22 11:05

重要イベント相次ぐ

ドル円は、118-121円のレンジ相場が継続しているが、10月末~11月初旬にかけては、対等数値の重なる時間で変化が起こりやすい。120円水準は、今年の3月の急落以降、保合った水準でもあり、この際には、2ヶ月ほどで上放れた。今回も8月の急落から、そろそろ2ヶ月が経つ。
また、10月26-29日には中国の5中全会、27-28日にはFOMC、30日には日銀金融政策決定会合など重要イベントが集中する。さらに、11月3日(火)は日本休場だが、ルー米財務長官が「11月3日までに債務上限を決めないと、国債の元利払いができない債務不履行(デフォルト)に陥りかねない」と指摘している日時でもある。その後には、米雇用統計も控え、10月末~11月初旬は、上放れ・下放れ、いずれのきっかけにもなり得る要警戒のイベント・時間帯が相次ぐ事となる。仮に、10月末~11月初旬に放れの動きがないと、年末年始まで保合いが継続する可能性もあるが、保合いは長ければ長いほど、放れた際の値動きは大きくなる。現在の保合いは、嵐の前の静けさと言えよう。
菊川弘之
日産証券調査部 主席アナリスト
配信元: 達人の予想