難しい局面こそ、シンプルな発想で!

著者:比嘉洋
投稿:2015/10/21 19:30

10月末買い・翌年4月末売り

明日のECB理事会を皮切りに月末にかけて重要インベントが目白押しとなります。29日のFOMC。このところ発表されている経済指標、さらには要人発言を考えると、金利は据え置き、一方で、年内の利上げは?そして、30日には日銀政策決定会合。4割程度の追加緩和予想が広がっていますが、黒田バズーカは昨年同様炸裂するのか?一つ一つの事象を色々考えると、今後の相場展開を読むというのはかなり難しいことになります。

私自身も色々なパターンを想定してみましたが、最後に行き着いたのはこれまで当欄でもお伝えしている「10月末買い・翌年4月末売り」の半年投資戦略です。こちらのアノマリーは元々株式市場からの転用です。この期間株が上昇しやすい→リスクオン→為替も円売りになりやすいと言う構図です。相場を予測する上で重要なのは“シンプル”であるということ。「相場は確率に賭けるゲーム」であると言われています。それならば、その原点に立ち返って戦略を練ることが大事ではないでしょうか。
これまでにも市場は色々なショックを経験してきました。そんな中にあって、この確率の高さは無視できません。

もちろん、このアノマリーが今年もうまくいくという保証はありません。しっかりとリスクマネージメントを行いつつ、続けることが大きなリターンとなるわけです。年によってうまくいく通貨もあれば、冴えないパフォーマンスで終わる通貨ペアもあります。一つの通貨ペアに絞り込むのではなく、幾つかの通貨ペアで対応することも必要となります(複数通貨ペアでリスクを分散させる)。

例えば、今年であれば、ドル中心の値動きとなっていますので、ドル/円は外せないでしょう。NYダウとの相関性が高いことを考えると、オセアニア通貨のどちらかを取り入れることも考慮に値するでしょう。ご自身の投資金額と照らし合わせながら、こちらの半年投資、検討いただければと思います。
比嘉洋
マネースクエア シニアコンサルタント
配信元: 達人の予想