ブレイクのカギ握る米5月雇用統計=外為どっとコム総研 神田卓也

著者:神田卓也
投稿:2015/06/05 09:17

ブレイクのカギ握る米5月雇用統計

今週のドル/円は、125円台にワンタッチしたものの124円台後半での上値の重さが目立つ一方、連日123円台後半で下げ止まるという底堅さも併せ持つ展開となっている。本日発表される米5月雇用統計がレンジブレイクのカギを握っている事は言うまでもないだろう。

事前予想(失業率5.4%、非農業部門雇用者数22.5万人増)より良好な結果となれば9月利上げの思惑を絡めつつ125円台乗せの可能性が高まる一方、予想に届かなければポジション調整的なドル売りを誘う事になり123円台後半のサポートを割り込む可能性がある。

もっとも、5月雇用統計が多少弱めの結果であっても、FRBによる年内利上げ開始の方針は揺らがないと見られ、労働参加率や平均時給に悪化がなければ、ドル高基調も当面崩れる事はないだろう。

雇用統計発表直後の瞬間的な動きは別として、ドルの下値余地はそれほど大きくないと考えている。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長
配信元: 達人の予想