【買い】ANA(9202)320円での底は固く、今後は…= フェアトレード 西村剛

著者:西村剛
投稿:2015/05/15 09:42

底固めは十分、今後は再び上昇トレンドに入るか?

■注目銘柄
ANAホールディングス㈱(9202)

■注目理由
全日本空輸株式会社(ANA)を始めとするANAグループを統括する持株会社。ANAが2013年4月に子会社に事業譲渡し自ら持株会社に移行したもの。傘下の子会社は航空輸送業、旅行事業、商社事業などを手掛ける。主力のANAは国内線では日本最大級の旅客輸送量を誇り、英国スカイトラックス社から顧客満足度で最高評価の「5STAR」に3年連続で認定された。

中期経営計画として、2016年度に航空事業1兆6,350億円(2014年度計画では1兆5,000億円)、航空関連事業2,050億円(同1,980億円)、旅行事業1,900億円(同1,750億円)、商社事業1,400億円(同1,120億円)達成を目標としている。またコスト構造改革の一環で、2015年度と2016年度の2年間で500億円規模の削減策を行い、2011年度からの6年間で合計1,365億円の削減効果を狙う。

平成27年3月期(平成26年4月1日~平成27年3月31日)における連結業績は、売上高1兆7,134億円(前年同期比+9.1%)、営業利益915億円(同+38.7%)、経常利益671億円(同+56.4%)、当期純利益392億円(同+107.8%)であった。円安効果などで訪日外国人旅行客数が増加する中、航空事業の収益性を高める「コア事業の強化」、戦略的投資等を通じて経営基盤を強化する「収益ドメインの拡大・多様化」、競争力を強化する「コスト構造改革の深化」を3本の柱とする「2014~2016年度ANAグループ中期経営戦略」を遂行してきた結果、航空事業を中心に増収となったことから売上高増となった。当期純利益の増加要因として、確定給付年金制度の一部を確定拠出年金制度へ移行したことで特別利益を計上したこと等が挙げられている。
(出典:平成27年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結))

上記決算内容に関して、連結経常利益は従来予想の550億円を上回っており、2016年3月期も前期比34.1%増の900億円に拡大すると見込まれ、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。6期連続増収になる。また直近3ヶ月の実績である1-3月期の連結経常損益は74.4億円の赤字(前年同期は107億円の赤字)に赤字幅が縮小し、売上営業損益率は前年同期の△0.8%から0.5%に改善された。

3月下旬以降は横ばいの期間が続くが、320円を底として2度のリバウンドがあったことから、底は固いと考えられる。再び上昇基調に入ると期待できます。

直近の株価はPER21.53倍、PBR1.40倍、配当利回り1.56%となっている。
西村剛
フェアトレード株式会社 代表取締役
配信元: 達人の予想

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