底堅さは続く公算=外為どっとコム総研 神田卓也

著者:神田卓也
投稿:2015/05/14 08:53

底堅さは続く公算

昨日のドル/円は、米4月小売売上高が予想を下回った事を受けてドルが売られると119.00円台まで下落した。ただ、世界的な債券安の流れに沿って米長期金利が上昇しており、これが118円台への下落を阻んだ格好となっている。

米国経済の牽引役である個人消費が冴えない中では早期利上げへの期待は高まりづらく、ドル続落への警戒感は残る。ただし、本日のNY市場で160億ドルに上る米30年債の入札が控えている事もあって、引き続き米長期金利は低下しにくいだろう。

また、ドル安と米国債安という環境は、本邦機関投資家の米国債への投資意欲を高めやすいと考えられる。こうした中、本日のドル/円は底堅く推移する公算が大きく、118円台では押し目買い意欲が強そうだ。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長
配信元: 達人の予想