注目のイベントを終えて

著者:比嘉洋
投稿:2015/04/30 19:10

昨年も第1四半期GDPは悪かった!

今週のメイン・イベントとされていました米第1四半期GDP速報値、FOMCが終了しました。米第1四半期速報値は市場予想の+1.0%を下回る+0.2%(前期比年率)であったことはご承知の通りです。
このところの経済指標が軒並み弱かったこと、さらにはドル高の影響を受け今週初めから予想値を下方修正するところが多かったせいか、発表後のドル売りも118円台ミドルまでと影響は限定的。
寒波・西海岸の港湾ストによる影響で第1四半期の成長率は弱まるとFRBメンバーからの発言も相次いでいたこともあり、市場の視線はある程度下に対する心構えが出来ていたと言えそうです。

そしてそのFRBメンバーは、第2四半期からの米経済成長が回復すると予想する声が伝わっています。覚えていらっしゃいますでしょうか?昨年のGDP推移を。右上のチャートをご覧ください。

昨年第1四半期はマイナス成長(寒波による影響)、その後第2・第3四半期は速報値→改定値→確報値と上方修正が続きました。今年も去年の再来となる可能性は十分にあると考えています。その辺りがFOMC声明文にて「6月の利上げを排除せず」との文言にもつながったのではないでしょうか。

個人的には利上げの後ズレは高いコストを支払う結果(副作用)にもつながりかねないと危惧しており、6月に小幅利上げ(これまでの半分程度の0.125%の利上げ、その後様子見)に踏み切るのでは?とのシナリオを変えておりません。
比嘉洋
マネースクエア シニアコンサルタント
配信元: 達人の予想