【買い】日本製紙(3863) 逆オイルショック銘柄

著者:小野山功
投稿:2015/04/27 08:33

原油価格が昨年比4割下落

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*5月1日追記

4月30日に子会社の四国コカ・コーラの株式売却で、約164億円の特別損失を計上すると発表しました。損失額が巨額で驚きましたが、約88億円の配当金を受け取るとのことですので、実質的な売却損は76億円程度とみられます。

先日発表した中国の段ボールメーカー理文造紙の株式売却で、16年3月期第1四半期において約65億円の特別利益を計上する見通しですので、これと相殺すると特別損失は11億円程度と推察されます。

製紙業との関連が低い事業を売却し、バイオケミカルやヘルスケアなどの分野への経営資源を集中させる方針ですので、前向きに評価できるのではないでしょうか?
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■注目銘柄
日本製紙(3863)

3月期決算企業の業績発表が本格化しますが、押さえておきたいのが原油安の恩恵を受ける銘柄群です。

昨年は年平均93ドル/バレルだった原油価格(WTI)が、足元では50ドル台半ばと4割ほど安くなっています。

1970年代のオイルショックの際に、トイレットペーパーの買い占め騒動が起こったことは有名ですが、紙の製造には一般的に重油が使用されるため、いわゆる“逆オイルショック”は製紙メーカーの採算性向上につながります。

燃料を重油から液化天然ガス(LNG)や石炭に切り替える工場もありますが、LNGや石炭も原油に連動して動くため、製造コストは低下しています。

一方、円安で輸入パルプの価格が上昇したため、同社は2月出荷分から印刷・情報用紙を10%程度引き上げています

価格引き上げと燃料安で16年3月期は採算性の改善が見込まれる為、原油安メリット株として業績期待を集めるのではないでしょうか。

小野山 功
小野山功
株式会社SQIジャパン 金融コンサルタント
配信元: 達人の予想

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