じわり人気カフェインレス、妊婦や健康志向で市場拡大

カフェインレス関連銘柄

　「デカフェでお願いします」。郊外のスターバックスコーヒーやタリーズコーヒーで最近、こんな言葉をよく耳にするようになった。注文しているのは大半がマタニティー服姿の女性だ。

　「デカフェ」とは、いわゆる「カフェインレス」のこと。妊婦にとって、カフェインは胎児の発育に影響する可能性があるので注意が必要だが、「カフェインは控えたいがコーヒーは飲みたい」というニーズが多く人気になっているという。また、妊婦以外でも、美容や健康のためにカフェインなどを含まず比較的低刺激な飲料を好む人が増えているという。

　こうしたニーズを受けて、飲料メーカーでもカフェインレスの商品が増え始めている。飲料メーカーでは一般的に、カフェインを９０％以上取り除いた飲料を「カフェインレス」「カフェインフリー」「デカフェ」などと呼ぶが、ネスレ日本が１２年９月にいち早く「ネスカフェ　ゴールドブレンド　カフェインレス」を発売。また、キーコーヒー＜2594＞は１４年３月にフィルターにコーヒー豆の粉がセットされた「ドリップ　オン」シリーズで「カフェインレスコーヒー」を発売した。一方、カフェインレスのお茶もあり、キリンビバレッジは昨年４月、ペットボトル入り緑茶「キリン　やさしさ生茶　カフェインゼロ」の販売を開始。今後も商品は増えそうだ。

◆主なカフェインレス関連銘柄

　銘柄＜コード＞　　　　　　カフェインレスの取り組み

明治ＨＤ＜2269＞　　　　乳期の母親に向けた栄養ドリンク「明治ビオママ　ママＵＰ」を発売
サッポロＨＤ＜2501＞　　カフェインを含まないエナジードリンク「ＥＮＥＲＧＩＥ」を３０日に発売
キリンＨＤ＜2503＞　　　キリンビバレッジが４月に「キリン　カフェインゼロ生茶」を発売
伊藤園＜2593＞　　　　　カフェインレスの「健康ミネラル麦茶」がロングセラー
キーコーヒー＜2594＞　　「ドリップオン」シリーズにカフェインレスコーヒーをラインアップ