調剤薬局、医薬分業の規制緩和で「院内薬局」登場!?

著者:冨田康夫
投稿:2015/03/21 17:34

<話題の焦点>

株式市場で、調剤薬局関連銘柄が注目を集めている。

キッカケとなったのは、現在の「医薬」分業を巡る規制緩和案が政府の規制改革会議で取り上げられたこと。医薬分業は医師の処方箋を薬剤師がチェックし安全性や有効性を高めることが目的とされている。このため、薬局の独立性を高めるため、現在は病院内や敷地内に調剤薬局を開くことは禁止されている。

しかし、病院のすぐ近くに店を構える門前薬局は乱立している状態にあるほか、患者が薬局まで移動しなければならない状況は不便として、病院内に薬局を開く「院内薬局」の解禁を求める声が高まっている。

今後の展開をなお確かめる必要があるが、規制緩和が実施された場合、大型病院の院内薬局には大手の調剤薬局が選ばれるとの見方が多い。最大手のアインファーマシーズ<9627>などには追い風となりそうだ。また一段の業界再編の進行も予想される。

調剤薬局関連銘柄の日本調剤<3341>、クオール<3034>総合メディカル<4775>、それに東邦ホールディングス<8129>などの動向が一段と注目されそうだ。

◆主な調剤薬局関連銘柄

銘柄<コード>        事業内容

クオール<3034>      調剤薬局上位
ココカラファイン<3098>  ドラッグストア・調剤薬局
日本調剤<3341>      調剤薬局2位
メディ一光<3353>     調剤薬局・医薬品卸
ツルハHD<3391>     ドラッグストア・調剤薬局
メディシス<4350>     医薬品卸・調剤薬局
ファルコHD<4671>    臨床検査受託・調剤薬局
総合メディ<4775>     調剤薬局上位
東邦HD<8129>      医薬品卸・調剤薬局も
アインファーマシー<9627> 調剤薬局最大手
スズケン<9987>      医薬品卸・調剤薬局
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想