【注目は医薬品セクター】「抗体医薬品」は80億ドルもの収益見込みが!? - 小野山功が見通す「今週の株価材料」

著者:小野山功
投稿:2015/03/09 09:12

小野山功が見通す「今週の株価材料」~【注目は医薬品セクター】「抗体医薬品」は80億ドルもの収益見込みが!?~

3月6日(金)の東京市場は大幅続伸し、3月2日に付けた昨年来高値を更新。節目の19,000円にあと20円ほどに迫る場目がありました。

今週、日経平均株価の上昇幅は170円ほどでしたが、上昇が目立ったのが医薬品セクターです。


■こぞって高値更新の医薬品セクター。中でも注目は小野薬品工業

(4502)武田薬品工業(4503)アステラス製薬(4523)エーザイなど製薬大手がこぞって高値を更新。後発医薬品メーカーの(4541)日医工(4553)東和薬品なども総じて堅調な展開でした。

薬品セクターの銘柄は配当金が高い企業が多く、先週から期末配当を狙った買いが入っていましたが、3月3日(火)に(4528)小野薬品工業が11%高と急伸し、薬品株買いに火が付きました。

3日付でクレディ・スイス証券が(4528)小野薬品工業の投資判断を最上格の「OUTPERFORM」引き上げました。


■新開発抗がん剤「オプジーボ」は80億ドル規模!?その他「抗体医薬品」銘柄にも注目

米ブリストル・マイヤーズと共同開発した抗がん剤「オプジーボ」が4年後に80億ドルに達すると予想し、将来の収益を織り込み、同社の目標株価を12000円→18000円へと引き上げたことなどが理由です。

「オプジーボ」は、免疫を使ってがん細胞を攻撃するまったく新しい治療薬です。副作用が少ないとされ、現在認められている悪性黒色腫(メラノーマ)以外にも、肺がんや胃がんの治療薬としても効果が期待されています。

抗体医薬品の研究開発に力を入れている企業には、小野薬品工業のほかにも、(4519)中外製薬(4151)協和発酵キリンなどがあり、副作用が少ない新しい抗がんの開発が待たれます。

小野山 功
小野山功
株式会社SQIジャパン 金融コンサルタント
配信元: 達人の予想