押し目買い対象として有望視
12月第2週の東京市場は電撃的な下げを演じた。念願の1万8000円の大台に足を踏み込んだ矢先、強烈なカウンターパンチを食った格好だが、個人投資家資金はしたたかで早くも下値拾いの動きが観測されている。
そのなか業種で押し目買い対象として有望視されるのが鉄鋼セクターだ。今上期(14年4~9月)の粗鋼生産は消費増税の影響が懸念されていた。しかし、結果は前年同期と同水準の5556万トン。自動車向けが好調なほか、国策後押しで建設向け鉄材が寄与した。また、今後も造船が需要期に入ることで、引き続き高水準のニーズに支えられている。
一方、利益採算面では2つの強い追い風が吹いている。折からの円安進行がひとつ、もうひとつは鉄鉱石やスクラップなどの原料安メリットだ。為替想定は下期に円安方向に見直したとはいえ、新日鉄住金<5401>で1ドル=107円。実勢との差は大きい。また、原料となる鉄鉱石の価格は中国の景気減速で供給過剰感が強まり、約5年ぶりの安値まで下落している。スクラップ価格も目先底入れの兆しはあるが、トン3万円を切る水準で、高炉、電炉ともに鋼材マージンは拡大傾向だ。
鉄鋼需要と鋼材マージンいずれも好調となれば、今3月期は会社側予想から上振れする公算が大きく、株価の見直し余地につながる。個別では年初来高値圏への到達までまだ余裕のある新日鉄住金。電炉なら東京鉄鋼<5445>などに妙味がありそうだ。
◆仕切り直し相場で期待がかかる鉄鋼株
銘柄(コード) 株価 PER PBR ROE
新日鉄住金<5401> 303.5 11.5 1.02 9.56
神戸鋼<5406> 199 12.0 1.03 11.88
JFE HD<5411> 2612・5 13.3 0.91 6.27
日新製鋼<5413> 1143 9.6 0.59 9.35
東製鉄<5423> 661 11.3 1.25 3.09
東京鉄<5445> 519 11.0 0.71 2.24
そのなか業種で押し目買い対象として有望視されるのが鉄鋼セクターだ。今上期(14年4~9月)の粗鋼生産は消費増税の影響が懸念されていた。しかし、結果は前年同期と同水準の5556万トン。自動車向けが好調なほか、国策後押しで建設向け鉄材が寄与した。また、今後も造船が需要期に入ることで、引き続き高水準のニーズに支えられている。
一方、利益採算面では2つの強い追い風が吹いている。折からの円安進行がひとつ、もうひとつは鉄鉱石やスクラップなどの原料安メリットだ。為替想定は下期に円安方向に見直したとはいえ、新日鉄住金<5401>で1ドル=107円。実勢との差は大きい。また、原料となる鉄鉱石の価格は中国の景気減速で供給過剰感が強まり、約5年ぶりの安値まで下落している。スクラップ価格も目先底入れの兆しはあるが、トン3万円を切る水準で、高炉、電炉ともに鋼材マージンは拡大傾向だ。
鉄鋼需要と鋼材マージンいずれも好調となれば、今3月期は会社側予想から上振れする公算が大きく、株価の見直し余地につながる。個別では年初来高値圏への到達までまだ余裕のある新日鉄住金。電炉なら東京鉄鋼<5445>などに妙味がありそうだ。
◆仕切り直し相場で期待がかかる鉄鋼株
銘柄(コード) 株価 PER PBR ROE
新日鉄住金<5401> 303.5 11.5 1.02 9.56
神戸鋼<5406> 199 12.0 1.03 11.88
JFE HD<5411> 2612・5 13.3 0.91 6.27
日新製鋼<5413> 1143 9.6 0.59 9.35
東製鉄<5423> 661 11.3 1.25 3.09
東京鉄<5445> 519 11.0 0.71 2.24