NFPが方向性を決める・・・・・

著者:柳澤浩
投稿:2014/12/05 14:19

米雇用統計発表後のドル円・・・・・

今夜は、皆様御存知、米11月雇用統計発表が予定されています。市場予想は非農業部門雇用者数が23万人増、前月の21.4万人増から少し改善の予想です。

一方、失業率は前月と横ばいの5.8%と予想されていますが、最近は、失業率の方が下ブレる事が多いので、5.7%になると予想している金融機関もそれなりにあります。

又、FRBの利上げとの絡みもあって、時給の伸びがこの処、注目されていて、今回は、+0.2%と前月の+0.1%よりも強めの予想となっています。

さて、相場の動きに関してですが、ここ数ヶ月のドル円と雇用統計との関係ですが、毎月の動きを検証してみますと、非農業部門雇用者数を重視して動いている事が判りました。

もし、非農業部門雇用者数が予想よりも強い数字となった場合、瞬間的にドルが買われますが、直ぐに利益確定の売りが入って、元のレベルと比べて小高い程度のレベルに押し戻されます。しかし、暫くすると再び、ドルが上昇を開始するので、この押し目を巧く拾うのが有効です。

一方、非農業部門雇用者数が予想よりも弱い数字となった場合には、瞬間的にドルが売られますが、直ぐにショートカバーが入り、元のレベルの少し下辺りまで値を戻す動きが見られます。しかし、暫くすると、ドルは再び値下がりを開始しますから、この戻りを巧く売るのが有効となります。

雇用統計は、様々な数字が同時に発表され、非農業部門雇用者数が予想より強いのに失業率が上がっていたり、非農業部門雇用者数が予想より弱いのに失業率が下がっていたりして、どちらを見たらよいのか判らないと云う声もよく聞かれます。

しかし、矢張り、非農業部門雇用者数が結局の処、最も重視されているのが、此処元の相場動向からも判ります。それ故、もし、相矛盾する数字が発表された場合には、非農業部門雇用者数が予想より強いか弱いかを見て、その後の方向性を探ってみて下さい。
柳澤浩
(株)FXプライム byGMOチーフアナリスト
配信元: 達人の予想