【どうなる12月相場】11月最終週は“15年連続”の上昇と、株高アノマリーは健在。 - 小野山功が見通す「今週の株価材料」

著者:小野山功
投稿:2014/12/01 08:36

■小野山功が見通す「今週の株価材料」 ~【どうなる12月相場】11月最終週は“15年連続”の上昇と、株高アノマリーは健在。~

※2014/12/01 15:20 追加
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東証2部指数は本日も続伸し、これで『9連騰』です。 2部上場の銘柄は最低投資金額が低いものも多く、NISAの残り枠を埋めるための駆け込み買いが25日の年内最終売買日に向けて期待できそうです。 小野山 功
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11月の最終週は日本、アメリカともに株価が上昇するというアノマリー(経験則)があり、日経平均株価は週間で102円高と、今年もアノマリー通りの値上がりとなりました。

11月の最終週に株価が上昇するのは、今年でなんと15年連続とのこと。なぜ、この時期は株が買われやすいのでしょうか?

まず、米国で個人消費の期待が高まりやすいという点です。感謝祭翌日の金曜日(11月の第4木曜日)は、ブラックフライデーと呼ばれ、全米でセールが始まります。

1年で最も消費が盛んになるクリスマス商戦に向けて、高額消費への期待が高まりやすいことが株高につながるようです。


■12月は「配当金」の一部が株式市場に戻ってくる?

また、単なる期待感だけではなりません。国内では、週明け(12月1日)に3月期決算企業の中間配当の支払いが行われることが多く、「配当金の再投資」による需給要因で、前週は上がりやすいという側面があるのです。

今年の3月期企業の中間配当の総額は、“3兆円”を超えたとみられています。権利確定日は9月末ですが、この支払い開始日を「12月1日」とする企業が多く、配当金の一部が株式市場に戻ってくることを見越して、先回りで買いが入りやすいのです。

以前は配当金の受け取りは「郵便振替」や、「銀行振り込み」で受け取る方法が一般的でしたが、NISA口座の普及もあり、現在は「証券口座での受取り」が一般的です。

配当金は証券会社の口座に振り込まれるので、受け取った配当金で「再投資」が行われやすいのです。

11月最終週は、今年で15年連続の上昇となり、有力な上昇特異週ということで、覚えておかれると良いと思います。


■昨年“14連騰”を見せた「東証2部」指数。今年もすでに8連騰。

さて、11月は主力の大型株のみ買われているような相場でしたが、下旬からは出遅れていた中小型に資金が流入し、東証2部指数は28日(金)で8連騰と勢いが出てきました。

11月最終週のアノマリーのように、「年末は中小型株が買われやすい」という経験則があります。

昨年12月25日から今年の1月20日まで、東証2部市場は“14連騰”という記録がありました。

訪日外国人の増加を追い風に、【8202】ラオックスや【2780】コメ兵などが2部指数を牽引しています。

これらの銘柄からの循環物色が展開されるようであれば、14連騰更新とはいかないまでも、中小型株の好調な地合いはしばらく継続しそうです。

小野山 功
小野山功
株式会社SQIジャパン 金融コンサルタント
配信元: 達人の予想