カプセル玩具に復活の兆し、大ヒット商品続出で盛り上がる

著者:冨田康夫
投稿:2014/11/18 15:33

大ヒット商品の出現によりジワリ反撃の様相

 ここカプセル玩具が復活の気配を見せている。一時の大ブームを経て市場は縮小していたが、大ヒット商品の出現によりジワリ反撃の様相だ。いわゆるガシャポン(バンダイの商標登録)のことで、業界ではカプセル玩具と呼ぶ。

 日本玩具協会によると、2013年度のカプセル玩具の国内市場規模は前年度比2.9%増の278億円と好調推移。「集計方法は現在と若干違うものの、04~07年のブーム時には300億円程度まで拡大、その後は縮小傾向にあった」(同事務局)というが、ここにきて反攻の姿勢を見せている。

 ちなみに、玩菓(食玩)も15%の伸びと好調だ。「妖怪ウォッチの大ブームを考えると、カプセル玩具市場は今後も拡大する可能性もある」(同)という。この背景には、12年に奇譚クラブから発売された「コップのフチ子」の大ヒットがある。コップのフチ子とは、名前の通りコップのフチにぶら下がったり、座ったりする小さなOL風のフィギュアで、大人を中心に大人気となっている。

 カプセル玩具では、おもちゃ業界の2大巨頭ともいえるバンダイナムコホールディングス<7832>タカラトミー<7867>に注目。両社ともにカプセル玩具にも力を入れる。また、玩具卸で妖怪ウォッチ関連銘柄の中核ハピネット<7552>にも期待がかかる。さらにはウィズ<7835>にも妙味がありそうだ。

 クリスマス商戦を目前に控えかきいれどきを迎える玩具業界、活躍場面はこれからだ。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想