観光客受け入れ態勢整う、古都京都を強くアピール

米旅行専門誌の人気観光地で1位

　秋の行楽シーズンに入り、京都には国内外から多くの観光客が訪れている。紅葉の古都も受け入れ態勢は万全だ。上京区の北野天満宮では５日、修理した扁額（へんがく）が大鳥居に取り付けられ、伏見区の京セラ美術館は、６日から１２月５日まで秋季特別展「竹久夢二と大正浪漫（ろまん）の世界」を開催。さらに左京区の京都市動物園には、今月中旬にアミメキリンとジャガー１頭ずつが来園する。

　訪日外国人観光客が増加するなか、最も人気を集める観光スポットはやはり京都だ。米旅行専門誌トラベル＋レジャーが発表した「ワールド・ベスト・アワード２０１４」の人気観光地ランキングで、京都は昨年の４位から１位に上昇。文化や芸術、食べ物などの観点から、読者が魅力的な旅行先を投票した結果で、寺院や庭園に加え、１００年以上昔に建てられた町屋が残る街並みなどに魅力を感じているという。

　地元も訪日外国人観光客誘致へ取り組み姿勢を強めており、来年５月にイタリアで開催されるミラノ万博日本館に京都府や京都市、京都商工会議所など約４０団体が参加。自然と共生する日本の農業や和食文化を伝える展示などを企画しており、裏千家は館内に茶室を設けて点前の披露や茶会などを催す。日本の古都京都を強くアピールする構えだ。

◆京都観光関連銘柄

　銘柄＜コード＞　　　　取り組み内容

宝ＨＬＤ＜2531＞　　京都地盤の酒造会社で焼酎や清酒、みりんなどを扱い、京都料理に深くかかわる
三越伊勢丹＜3099＞　ジェイアール京都伊勢丹がゆかたセミオーダーを受け付け、免税手続きと店内案内のパンフレットを作成
梅の花＜7604＞　　　湯葉と豆腐の懐石料理店を主力とする和食のチェーン店で、京都烏丸や伏見にも出店
京阪電道＜9045＞　　京都の観光地を網羅し、「京都１日観光きっぷ」を販売。市内観光スポット周遊する「京都ひるバス」も運行
京都ホテル＜9723＞　上海駐在所や海外向けセールス部署を設置。台湾をはじめ東南アジアなど海外向けに京都のＰＲを強化