ＭＣＪが続伸、超割安感と合わせ投資会社レノに絡み思惑も

　ＭＣＪ<6670.T>に継続的な資金が流入、中段三角もち合いを上に抜ける兆し。同社はパソコンの受注生産を手掛けるが、メディア事業など多角化を図りＩＴ分野でビジネス領域を広げている。１５年３月期は特別損失の減少で最終大幅増益を見込むほか、株主還元姿勢に厚く増配も計画している。ＰＢＲは０．７倍と解散価値を大きく下回るにもかかわらず、配当利回りは２．８％台に達している。また、ＰＥＲはイレギュラー要因があるとはいえ５倍台と割安さが際立っており、市場では株価は大幅な水準訂正余地があるとの見方が根強い。
　さらに市場関係者の間で注目されているのは、旧村上ファンド出身者が運営する投資会社レノの存在。レノは直近ではアコーディア・ゴルフ<2131.T>への株主還元実施に影響を与え、アコーディアは１６年３月期と１７年３月期の２期において配当を含め２００億円以上の株主還元策を実施していく方針を示し、話題を呼んだ。レノはＭＣＪ株式を８．９％保有し第２位の大株主に入っていたが、８月６日付で３．８９％まで同社株式の保有比率を落としている。一方、「ＭＣＪは６月２７日の株主総会で買収防衛策の廃止を決定しており、玉移動など９月中間期末を意識した動きに思惑が募っている」（国内投資顧問会社）という。

ＭＣＪの株価は１１時１５分現在３００円（△７円）


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）