NYダウ317ドル安でも日経平均が97円安にとどまった背景

著者:冨田康夫
投稿:2014/08/02 21:42

為替・決算・売買代金

7月31日の米株式市場で、NYダウ平均株価が前日比317ドル安と急落したにもかかわらず、これを受けての1日の日経平均株価は、前日比97円安と比較的軽微な下落幅にとどまった。東京株式市場が大幅下落とならずに踏みとどまった背景について、市場関係者からは3つの要因が示されている。

 第1は、外国為替市場での円安・ドル高の進行。1ドル103円の水準まで円が下落しており、これまでのボックス圏から、円安方向に離脱しつつある。今後1ドル104円を超えると一気に円安が加速する可能性もある。
 2つ目は、4~6月期決算の内容が、事前の予想よりも比較的好調で、中間期や通期の業績上方修正に至らない企業でも、期初の業績予想に対して高い進捗率を示しているケースが目立っている。
 3つ目は、東証1部の売買代金が、きのう、きょうと2日続けて2兆円を上回ったことから、ようやく市場エネルギーを伴っての先高期待感が膨らんできた点だという。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想