値固めからジリ高歩調、米雇用統計は変則発表

著者:冨田康夫
投稿:2014/06/27 18:54

来週の株式相場見通し

来週(6月30日~7月4日)の東京株式市場は、1万5000円台固めの動きからジリ高歩調の推移となりそうだ。日経平均株価の想定レンジは1万4900~1万5400円とする。
 きょうの東京株式市場は、前日の米株式の反落に加え、後場寄り付き前に外国為替市場で1ドル101円30銭台と円高・ドル安が進行したことをきっかけに、株価指数先物主導で仕掛け的な売りが出た。これに月末、四半期末控えのポジション調整売りも加わって大幅な下げとなった。
 ただ、日経平均株価終値は前日比213円安の1万5095円と、25日移動平均線(1万5033円)を割り込まずとどまった。今後、1万5000円を下回る水準では年金資金による買いが期待されている。
 懸念材料は、4日が休日のため3日に発表される米6月の雇用統計の結果が、休日を挟まずに東京市場に短時間で反映される点で、波乱の可能性も指摘されている。

 日程面では、5月の鉱工業生産速報(30日)、日銀短観6月調査、5月の毎月勤労統計調査、路線価(1日)、6月のマネタリーベース(2日)、日銀「生活意識に関するアンケート調査」の結果(3日)に注目。
海外では、中国6月の製造業PMI、米6月のISM製造業景況指数、米6月の新車販売台数(1日)、米6月のADP雇用統計、米5月の製造業受注(2日)、米6月の雇用統計、米6月のISM非製造業景況指数、ECB定例理事会(3日)、独立記念日で米国市場休場(4日)が焦点。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想