希少糖入り製品、商品化相次ぎ市場拡大へ

低カロリー＋味も◎

「太りにくい甘味料」として希少糖（レアシュガー）が注目を集めている。希少糖は、自然界にその存在量が少ない単糖とその誘導体で、砂糖の７割程度の甘味がありながら、カロリーはほぼゼロの低カロリーのうえ、味に独特のまろやかさがある。

　また、「食後の血糖値上昇を緩やかにする」、「内臓脂肪の蓄積を抑える」といった有用な作用が香川大学の希少糖研究センターの研究で確認されている。同大学農学部の何森健教授が１９９０年初頭、果糖に酵素を加え、「Ｄ―プシコース」という希少糖に変換（異性化）することに成功した。

　既に、伊藤園＜2593＞は、兵庫県の加工澱粉・食物繊維メーカーの松谷化学工業が製造・販売している希少糖含有シロップ「レアシュガースウィート」を採用した「希少糖ソーダ」を香川県内や、通信販売のルートで限定販売。ローソン＜2651＞は、年初から希少糖を使用したオリジナルコーヒー飲料「希少糖入りソイラテ」を発売し、Ｄ―プシコースなどの希少糖を甘味料のうちの５０％採用している。

　また、イオン＜8267＞は、「レアシュガースウィート」を採用した冷凍スイーツ「スウィッツもあ」など３商品を昨年末から展開。一方、ミニストップ＜9946＞は、希少糖を使ったデザート「ビタミン果実のパフェ」を発売。使用する糖分の約２０％に希少糖を含んだシロップを採用した。三菱商事＜8058＞の子会社「大日本明治製糖」は、「希少糖Ｄ―プシコース」入りシュガーシロップを６月２日から新発売している。

◆主な希少糖製品関連銘柄

銘柄（コード）　　　今期営業増益率　　　株価　　　　ＰＥＲ

伊藤園＜2593＞　　　　　　９．０　　　２５２９　　　２４．３
ローソン＜2651＞　　　　１０．１　　　７４９０　　　１９．２
三菱商＜8058＞　　　　　未開示　　　　２１３３　　　　８．６
イオン＜8267＞　　　　　２２．５　　　１２５７　　　２１．９
ミニストップ＜9946＞　　２７．０　　　１５８８　　　１２．１

※株価は１９日終値（単位：％、円、倍）