<話題の焦点>=酵素入り健康食品、肥満改善効果などで脚光

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2014/06/16 12:26
 東京都医学総合研究所は6日、脂質を分解する酵素ファミリーの生理的役割の研究で、肥満の新しい調節機構として、脂肪細胞から分泌される2種の脂質分解酵素がそれぞれ肥満を改善または促進することを見出したと発表した。この研究成果には、肥満や糖尿病などのメタボリックシンドロームの新たな診断法や治療薬の開発につながることが期待されるという。

 酵素は、生物の細胞内で合成され、消化・呼吸など生体内で行われるほとんどすべての化学反応の触媒となる高分子化合物の総称。消費者の健康意識が高まるなか、さまざまな業種から酵素関連商品への参入が相次いでいる。

 カルナバイオサイエンス<4572.T>は、キナーゼ酵素販売や検査受託が主力事業。キナーゼは血栓を溶かす働きがある。オエノンホールディングス<2533.T>の酵素医薬品事業は、酒類事業を通じて培ってきた技術をコアテクノロジーとして、酵素・原薬・診断薬・健康食品素材を手掛けている。名糖産業<2207.T>の化成品部門は、微生物から発酵技術を用いて多糖類や酵素などを製造している。典型的な酵素の1つであるリパーゼは、油脂分解酵素として世界市場で評価されている。

 エーザイ<4523.T>の主力製品は「チョコラBB」などの健康サプリ。「チョコラBBローヤルT」という疲労対策サプリには、ニコチン酸アミドと呼ばれる補酵素が入っている。小林製薬<4967.T>の「野菜と酵素」は、発酵により酵素のパワーが高まる17種類の野菜と7種類の穀物を配合。

◆主な酵素関連銘柄

 銘柄<コード>   今期営業増益率    株価    PER

名糖産<2207.T>    5億円の赤字   1098      ―
オエノンHD<2533.T>    2.5    241   12.6
エーザイ<4523.T>    ▼20.2   4116   33.6
カルナバイオ<4572.T>    未公表    725      ―
小林製薬<4967.T>      1.5   6370   20.8

※株価は12日終値(単位:%、円、倍)


出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
配信元: みんかぶ

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