<話題の焦点>=石炭火力発電、発電所増設ニーズ高まり見直し機運

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2014/05/27 12:21
 電力需要が拡大する夏本番が近づいてきた。原発の新設・増設はもとより、再稼働も容易ではない現在、これに代替するエネルギーとして燃料費が低く抑えられる石炭火力へのニーズが高まっている。こうしたなか、東京電力<9501.T>を筆頭に大手電力会社が、相次いで石炭火力をベースとした火力発電所増設に向け動き出している。

 東電は14年度に火力電源の入札を計画している。東日本大震災以降、電力の需給ひっ迫やコスト対応が課題となるなか、安定的な電力供給源を図る必要性に迫られていることが背景。この動きは関西電力<9503.T>中部電力<9502.T>など他の電力会社にも波及している。そして、こうした状況下で燃料費の安い石炭の存在が改めてクローズアップされているわけだ。

 2030年には国内の石炭火力の約30%が運転開始後40年を迎えるという。火力発電のウエートが高まるなか、順次更新需要が顕在化することも考慮され、関連企業の株価は思惑含みとなりそうだ。

 発電所主体にプラント工事を手掛け、三菱重向けに実績豊富な太平電業<1968.T>や、東芝系プラント会社で非原発分野でも実力を持つ東芝プラントシステム<1983.T>は要注目となろう。このほか、豪州、インドネシアに権益を持つ輸入販売商社の三井松島産業<1518.T>や、豪州から石炭を輸入し、人工ダイヤ、採石にも展開する住石ホールディングス<1514.T>、さらに石炭火力や水力を主体とする電力卸大手のJパワー<9513.T>などもマークしておきたい。

◆火力発電所増設で浮上気配の5銘柄

 銘柄<コード>    株価    PBR   配当利回り

住石HD<1514.T>   116   2.04    無配
三井松島<1518.T>   128   0.54   3.1
太平電<1968.T>    737   0.56   2.0
東芝プラ<1983.T>  1520   1.41   1.0
Jパワー<9513.T>  2830   0.91   2.5

※株価は23日終値(単位:円、倍、%)


出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
配信元: みんかぶ

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