不眠対策に国が指針

著者:冨田康夫
投稿:2014/04/24 15:48

厚労省、国民の健康づくりへ

不眠がひそかに社会問題になっている。疲れているのになかなか眠れない、夜中に目が覚め、昼間に眠気を感じる、といった経験は誰しもあるだろう。睡眠障害という病気のケースも多く、専門外来を設ける医療機関が増えているという。原因はストレス、幼年期の行動、薬物、健康や精神障害などさまざまだが、今や5人に1人が不眠に悩んでいると言われている。

 快適な睡眠は疲労を回復しストレスを解消する。しかし、睡眠に問題があると高血圧、心臓病、脳卒中など生活習慣病のリスクが上昇、健康に支障をきたし、生活や仕事に悪影響を及ぼし、事故にもつながりかねない。このため、厚生労働省は先ごろ、快適な睡眠法などをまとめた「健康づくりのための睡眠指針検討会報告書」を策定した。8時間にこだわらない自分に合った睡眠時間や夕食後のカフェイン摂取の抑制、軽い読書、音楽、香り、ストレッチなど眠る前のリラックス法、同じ時刻の起床、30分程度の昼寝、専門家への相談などを提唱している。

◆不眠対策関連銘柄

銘柄(コード) 取り組み内容

大和ハウス<1925>   楽しみや安らぎなどセラピー効果を持つアザラシ型ロボット「パロ」を医療・介護施設や一般にも提供
キリンHD<2503>   傘下のキリンビバレッジがペットボトルの緑茶飲料で世界初のノンカフェイン「生茶」を発売
ラクーン<3031>    卸サイト「スーパーデリバリー」でアロマセラピー関連商品を販売
田辺三菱<4508>    睡眠関連情報専門サイト「スイミンネット」で睡眠障害に悩む人向けに情報提供と治療のきっかけを提供
WNIウェザー<4825> オムロン<6645.T>グループのオムロンヘルスケアと睡眠と花粉症の関係について調査を実施
USEN<4842>    世界的ミュージック・セラピスト故・宮下富実夫の作品を集めた癒しの決定版チャンネルを提供
カドカワ<9477>    不眠症対策やハウツー本など関連書籍、癒し効果のある書籍を多数出版
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想