<4月23日予想>全般地合い好転受け続伸

著者:冨田康夫
投稿:2014/04/23 22:33

日米首脳会談の内容注視

 24日の東京株式市場は、全般地合いが徐々に好転しているとの見方から、日経平均株価は続伸することになりそうだ。

 23日の東京株式市場は、前日の米国株高などを受けて買い先行。前引けにかけて伸び悩んだものの、後場買い直され、日経平均株価は前日比157円高の1万4546円と大幅反発で、結局高値引けとなった。終値で再び25日移動平均線(1万4510円=23日)を上回ってきた。ただ、直近3日間の取引時間中の日経平均の高値は、切り下がっており、上値の重い状態は続きそうだ。

9年4カ月ぶり再上場の西武ホールディングスは好発進

 2004年12月に上場廃止となった西武鉄道が23日、9年4カ月ぶりに西武ホールディングス<9024.T>として東証1部に再上場を果たした。一部市場関係者のあいだで、初値が公開価格を割り込むのではとの見方もあっただけに、公開価格と同値の1600円で初値を付け、その後も堅調な推移をみせ、大引けに掛け一段高で1770円高値引けと好調なスタートを切ったことは、全体相場を明るくする効果もあったようだ。

 公開価格が当初の想定価格(2300円)から大幅に引き下げられ、低めに決まったことに加え、売り出し株数の減少が需給関係を好転させたとの見方が出ていた。また、傘下のプリンスホテルなどで展開するリゾート関連事業での今後の展開や、土地の含み益などを評価する向きもある。

 しかし、西武ホールディングスの、時価で試算したPERは37倍で、東京急行電鉄<9005>の16倍、東武鉄道<9001>の18倍、京成電鉄<9009>の12倍、近畿日本鉄道<9041.T>の26倍などと比べると割高といえる水準にあることは確かであり、今後の株価の動向には注意が必要だ。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想