NISA向きの投資スタイルとしては、「優良株や高配当銘柄などの安定成長が見込める株式を長期投資で買う」、あるいは「優良株を組み込んだ株式投信を複数組み合わせて投資する」などが見込まれている。
証券各社はNISA向けに初年度の購入手数料を無料とするなどの動きもみせており、日経225連動型上場投資信託
(1321)などのETF(上場投信)のほか、純資産の大きな公募型投信の「グローバル・ソブリン・オープン」や「フィデリティ・日本成長株・ファンド」、「J P Mザ・ジャパン」といった有力ファンドには一段の資金流入も予想される。
また、NISA口座から入ってくる投資家は「高配当利回りや株主優待に注目する向きが多い」(アナリスト)ともみられている。長期スタンスの投資では、配当に加え株主優待も見逃せないというわけだ。高配当銘柄では、利回りが3・6%前後の
NTTドコモ(9437)のような銘柄が再評価される可能性がある。株主優待ポイントがもらえ、希望に応じてお米や菓子詰め合わせなどと交換が可能な
コロワイド(7616)や株主優待カードがもらえる
イオン(8267)のような銘柄が再注目されそうだ。
さらに、NISAのスタートとともに最低売買単位が100万円を超える銘柄には株式分割による売買単位引き下げの動
きが出る可能性がある。売買単位が100万円を超える銘柄には、
キーエンス(6861)や
ファーストリテイリング(9983)などがある。
加えて、投資家層の拡大は
野村ホールディングス(8604)や
大和証券グループ本社(8601)など証券会社には追い風となる。モーニングスター
(4765)や
アイフィスジャパン(7833)など投資情報会社、それに
スパークス・グループ(8739)など投資顧問会社にも活躍余地が膨らみそうだ。