FOMC警戒で手控え、5週間ぶり25日線下回る

著者:冨田康夫
投稿:2013/12/16 22:27

あす(17日)の株式相場見通し

あす(17日)の東京株式市場は、現地17~18日のFOMC(米連邦公開市場委員会)を前にして、量的金融緩和縮小に対する警戒感が根強いことから、売り優勢で日経平均株価は続落基調の推移となりそうだ。
市場関係者からは「FOMCの内容が判明し、これに対する米国市場の株式や為替の反応が定まるまでは、外国人投資家の日本株への投資姿勢は不透明が強いままで、売り買いともに手控えが続くことになる」との声が出ている。

 16日の東京株式市場は、外国為替市場での円高・ドル安進行が嫌気され、後場一段安となった。
日経平均株価終値は、前日比250円安の1万5152円と大幅反落し、終値で11月11日以来5週間ぶりに25日移動平均線(1万5329円=16日)を下回った。

 日程面では、土地および戸建住宅の分譲、リフォーム、不動産仲介、不動産賃貸などを手掛けるアズマハウス<3293>がジャスダック市場に新規公開。
このほか、11月の工作機械受注(確報値)に注目。
海外では、FOMC(~18日)、米7~9月期の経常収支、米11月の消費者物価、米12月のNAHB住宅指数が焦点となる。

株式トピックス:5週間ぶりに25日移動平均線を割り込む

日経平均株価終値は大幅反落し、終値で11月11日以来5週間ぶりに25日移動平均線(1万5329円=16日)を下回った。
11月11日は、外国為替市場で円安・ドル高が急速に進んだことを手掛かり材料に、東京株式市場は全面高となり、日経平均株価は、前日比318円高の1万4588円と急伸した日だった。
一気に25日移動平均線を突破した。
その後25日線は、日経平均株価の下値支持線として推移してきた。

 今年初から5月急落までの長期上昇期間の中でも、何度か25日銭を割り込みそうになったり、実際に割り込んだケースもあった。
ただ、割り込んだにしても極めて小幅で短期間の場合は“アヤ押し”で済んでしまうことになる。
半面、傷が深くなると、25日線が上値の抵抗ラインとなってしまう危険性も。
一刻も早い、25日線奪回が望まれる。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想