きょう(26日)ジャスダック市場に、鳴り物入りの超人気案件の
リプロセル<4978>がジャスダック市場に新規上場した。同社は、ヒトiPS細胞およびヒトES細胞の技術を基盤としたiPS細胞事業と臓器移植などに係わる臨床検査事業を手掛けている。いわば、アベノミクス成長戦略の中核を成すiPS細胞を用いた再生医療関連の本命とされる銘柄。きょうは、公開価格(3200円)の2.35倍に当たる7520円カイ気配で取引を終え、結局値付かずと人気を集めた。
リプロセルの上場が取りざたされ始めると、正式発表前から関連銘柄の物色人気が盛り上がりをみせた。なかでも、リプロセルの大株主として名を連ねている
ニプロ<8086>、プレシジョン・システムサイエンス
<7707>、
コスモ・バイオ<3386>、
メディネット<2370>は、リプロセルが上場して株価が上昇することで、株式含み資産が飛躍的に増加する可能性を秘めているという実態を伴う材料があるだけに、4月半ばからスタートした相場は、5月下旬の新興市場の崩落相場も乗り越えて続いていた。
ところが、肝心のリプロセル上場当日の26日、東証1部上場のニプロは下落率1位となる14%を超える急落となり、そのほかの新興市場上場の3銘柄は、揃って前日比ストップ安まで売り込まれた。「リプロセルを買うための換金売り」、「上場で材料で尽くし」とった単純な解説では納得できないという投資家も多いはずだ。
「株式市場特有の怖さ」といってしまえばそれまでだが、きょうの東証マザーズ指数はこの影響もあってか11%超の急落となった。あす(27日)も追い証に関連した売りも含めて波乱が続きそうだ。