FOMCで正念場を迎える世界株式市場
著者:冨田康夫
投稿:2013/06/14 20:47
市場の不安を払拭できるか!?FOMCに注目
世界の市場関係者の視線が来週18~19日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)に注がれている。今回の株価急落は、5月22日のバーナンキFRB(米連邦準備制度理事会)議長の「状況改善の継続を確認し、持続可能と確信できれば、今後数回の会合で資産買い入れを縮小することは可能だ」とする発言が一因とされている。この発言を受けて、市場関係者の間でQE3(量的緩和第3弾)の早期縮小観測が浮上した。
この経緯を考えると、今回のFOMCは注視せざるを得ない。中期的な視野に立てば米景気の改善は前提条件で、その時期やテンポが問題となっている。教科書的に考えれば、米の出口観測は本来〝ドル高・円安要因〟のため、流動性縮小懸念による株安が起きても円安が日本株を下支える効果を発揮する可能性もあった。ところが、海外からのリスク資産の回収による円高と、円キャリートレードの巻き戻しが短期間に大量に発生し、大崩れとなってしまった。
一部には、今週に入ってからの下落局面は、先週までと異なってきたとの見方がある。ひとことで言うと「先週までは日本だけの株安だったものが、今週からは世界同時株安の様相を呈してきた」というのだ。市場関係者は「今週に入って、1ドル=93円台への円高進行、NYダウの3日続落、香港などアジア市場の株安、国営テレビ封鎖などギリシャ問題の再燃といった様々な外部要因の悪化が加わってており、短期間での急速な戻りの可能性は薄らいできた」と指摘している。
バーナンキ議長に求めらているのは、緩和縮小のストーリーを市場関係者がソフトに受け止められるように提示することだ。もし、FOMC後に米量的緩和策の縮小観測が後退するような受け止めが広がれば、下値固めから反発のタイミングを狙う展開も想定される。
この経緯を考えると、今回のFOMCは注視せざるを得ない。中期的な視野に立てば米景気の改善は前提条件で、その時期やテンポが問題となっている。教科書的に考えれば、米の出口観測は本来〝ドル高・円安要因〟のため、流動性縮小懸念による株安が起きても円安が日本株を下支える効果を発揮する可能性もあった。ところが、海外からのリスク資産の回収による円高と、円キャリートレードの巻き戻しが短期間に大量に発生し、大崩れとなってしまった。
一部には、今週に入ってからの下落局面は、先週までと異なってきたとの見方がある。ひとことで言うと「先週までは日本だけの株安だったものが、今週からは世界同時株安の様相を呈してきた」というのだ。市場関係者は「今週に入って、1ドル=93円台への円高進行、NYダウの3日続落、香港などアジア市場の株安、国営テレビ封鎖などギリシャ問題の再燃といった様々な外部要因の悪化が加わってており、短期間での急速な戻りの可能性は薄らいできた」と指摘している。
バーナンキ議長に求めらているのは、緩和縮小のストーリーを市場関係者がソフトに受け止められるように提示することだ。もし、FOMC後に米量的緩和策の縮小観測が後退するような受け止めが広がれば、下値固めから反発のタイミングを狙う展開も想定される。
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