日宣、2Q営業利益・経常利益が過去最高、新経営体制のもとM&AのPMIや利益率向上に向けた施策が進捗

投稿:2026/10/21 11:00

事業概要

飛川亮氏:株式会社日宣代表取締役社長の飛川亮です。当社の2027年2月期第2四半期決算について、私、飛川と執行役員CFOの中角がご説明します。

当社の事業概要についてご説明します。当社は、生活者を「コミュニティ」(=人と人の小さなつながり)として捉え、その視点をマーケティングやクリエイティビティの起点にするという独自の「コミュニティ発想」に基づく成長戦略を推進しています。

ターゲットとなる市場や業界にフォーカスし、既存の広告やメディア媒体に依存しない独自の課題解決モデルおよびビジネスモデルを持っています。その市場ごとにユニークなサービスやソリューションを提供し、メディアではなくコミュニティをベースにブランドや事業の成長に貢献するユニークなマーケティング支援会社として独自のポジションを確立しています。

事業概要

当社は、ケーブルテレビと地域コミュニティの市場、住宅・建設・不動産と暮らしのコミュニティの市場、外食とブランドのファンのコミュニティの市場の3つの市場にフォーカスし、事業を展開しています。

業界に特化し、業界を代表するクライアントと長く深い関係を構築し、共に事業成長を果たすことで、長年にわたって実績を積み上げるとともに、業界広告に精通した知見と独自のノウハウを蓄積しています。

事業概要

CATV&地域コミュニティ事業では、全国のケーブルテレビ局に対し、加入者向けテレビ番組情報誌「チャンネルガイド」の編集・制作を中心に、マーケティング支援を展開しており、約30年にわたり強固な関係を構築しています。また、ケーブルテレビ局と顧客をつなぐLINEツール「CCG」は、業界初の独自の取り組みです。

住宅建設&ライフコミュニティ事業では、大手住宅メーカーやゼネコン各社のプロモーションおよびブランディング支援を展開しています。特に「ヘーベルハウス」を展開する旭化成ホームズグループとは半世紀にわたる強固な関係を築いています。

ブランド&ファンコミュニティ事業では、飲食業界をはじめとする顧客企業に対し、マーケティング戦略の立案から実行までをトータルでサポートしています。

2027年2月期 2Qサマリー

今回の決算のポイントについてご説明します。ポイントは3点あります。まず、営業利益および経常利益が過去最高を記録しました。新たに導入した執行役員制度のもと、原価管理を徹底するとともに、利益率の高い案件の受注に注力した結果、生産性が向上しました。

さらに、営業外では、持分法適用会社であるホームタウンエナジー社において、原油価格の高騰に伴い電力先物価格が上昇し、評価益を計上しました。

次に、2024年にM&Aを実施したアスティについてですが、組織の整備や統合といったPMIが進捗し、前年同期比で大幅な増収増益を達成しました。

最後に株主還元について、中間配当は前年同期比で2円の増配となり、年間でも4期連続の増配を予定しています。また、機動的な株主還元施策の実施も検討を進めています。

ここからは執行役員CFOの中角より、決算内容の詳細についてご説明します。

目次

中角翔氏:CFOの中角です。スライドの目次に沿ってご説明します。

サマリー

業績のハイライトについてご説明します。第74期にあたる2027年2月期第2四半期は、売上高30億1,600万円、営業利益2億5,000万円、経常利益2億9,900万円と減収増益での着地となり、営業利益と経常利益は過去最高を記録しました。営業利益率は8.3パーセントで前年同期比0.3ポイントの上昇、中間純利益率は6.8パーセントで前年同期比1.3ポイントの上昇となりました。

連結損益計算書

決算概要についてご説明します。まず、連結損益計算書です。

連結子会社であった日宣印刷の譲渡により売上高は前年同期比0.8パーセント減少となった一方で、生産性向上に向けた各種施策の進捗により、売上総利益は前年同期比0.2パーセント増加し、営業利益も前年同期比2.4パーセント増加しています。また、経常利益には持分法投資利益として2,900万円が計上されています。

業界別売上高・売上比率

連結売上高の内訳については、スライドに記載のとおりです。CATV&地域コミュニティ事業では、「チャンネルガイド」の販売部数が減少したことで前年同期比で減収となったものの、徹底した原価管理や合理化の推進によって利益率が向上しています。

住宅建設&ライフコミュニティ事業では、オーガニック部分においては前年同期比で減収となりましたが、PMIの進捗によりアスティの売上が伸びたことで、トータルでは増収となりました。

ブランド&ファンコミュニティ事業では、外食チェーン向けのマーケティング支援が堅調に推移しました。

売上高 四半期推移

こちらのスライドは、四半期ごとの売上高の推移を示しています。上期では、選択と集中の一環として実施した日宣印刷の譲渡の影響をほかの事業領域でカバーした結果、売上高は第1四半期および第2四半期ともに前年同期並みとなりました。

なお、前年下期にケーブルテレビ局から大型案件を受注していたため、その反動減を下期に見込んでいます。

経常利益の増減

経常利益の増減については、スライドの棒グラフの水色が増益要因を、グレーが減益要因を示しています。売上高は前年同期比で2,500万円減少しましたが、売上原価が2,600万円減少したため、粗利ベースでは差し引き100万円の増益となっています。営業費用は、人件費や人材募集費は増加したものの、販売管理費の抑制などにより、トータルで400万円減少しました。

営業外では、持分法投資利益が2,300万円増加したほか、投資事業組合の運用益と公社債の有価証券利息で合計1,000万円を計上しました。このほか、旧日宣印刷の土地建物の賃貸収入として1,200万円を計上しました。

連結貸借対照表

バランスシートについてご説明します。本年6月に額面金額10億円の公社債投資を実施したことに伴い、資産の部では現金および預金が減少し、投資有価証券が増加しました。また、負債の部では未払法人税の減少などにより流動負債が減少しています。

その結果、自己資本比率は約75パーセントとなり、強固な財務基盤を確立しています。

2030年のありたい姿「2030ビジョン」

中期経営計画に基づく取り組みについてご説明します。まず、今期よりスタートした中期経営計画の概要についてお伝えします。

当社では、2030年のありたい姿として「2030ビジョン」を掲げています。独自の「コミュニティ発想」に基づき、特定のコミュニティにフォーカスし、デジタルやフィジカル、クリエイティブの各機能に強みを持ちながら、プランニングからエグゼキューションまで一貫して支援を行い、コミュニティと共に拡大・成長していくコミュニティビジネスカンパニーを目指します。

「2030ビジョン」に向けた成長イメージ

「2030ビジョン」における数値目標としては、「2031年2月期に売上高・時価総額共に100億円」を掲げています。

新成長戦略(Road to 2030)

「2030ビジョン」の実現に向けた成長戦略は、市場ニーズに適した商品やサービスのアップデートを通じた市場のアップデートと、M&Aなどを活用した市場数の拡大です。これらの戦略を共有基盤と人的資本の強化が支え、持続的かつ飛躍的な成長を目指します。

重点施策

市場のアップデートについては、各市場でのニーズが大きく変化している中で、それぞれの市場の変化に対応するための取り組みを進めます。

ケーブルテレビと地域コミュニティの市場では、成熟・縮小期を迎えるチャンネルガイド事業の合理化を進めると同時に、地域社会における新たなニーズを掘り起こし、新しいビジネスモデルを創出します。

住宅・建設・不動産と暮らしのコミュニティの市場では、幅広い事業領域に対応する体制の拡充とサービスの強化・進化を図るとともに、大手デベロッパーなど優良クライアントを多数有するグループ会社であるアスティとのシナジー最大化に取り組みます。

外食とブランドのファンの市場では、引き続きクライアントの拡大に取り組むとともに、市場での認知度や評判、ポジションをさらに高め、仕事が自然に集まる構造を推進します。また、サービスの標準化やメソッド化、再現性の強化を進め、強固なビジネスモデルを確立します。

経営体制の最適化

市場のアップデートと拡大を推し進めるため、市場の変動フェーズに最適な経営体制を構築します。クライアントと事業のフロント社員との間を価値創出の現場と捉え、そこで新たなニーズを次々に生み出し、市場全体のアップデートを進めるために、フロント社員を専門性やノウハウ、技術の面でサポートする体制を整備します。その核となるのが共有基盤です。

共有基盤による成長の加速

共有基盤による事業の強化・変革の一環として、中期経営計画における重要施策としているのが、全社的なデータベース開発とAI化の推進です。イノベーション&エキスパート本部を中心に、社内データベースの開発とAI化をさらに強力に推進します。

この取り組みにより、既存事業が持つ専門機能やノウハウが強化され、各市場における商品やサービスの改善が支援されます。また、全社一体で事業強化と変革を目指すことで、事業間の相乗効果を生み出します。

事業ごとのトピックス

各事業におけるトピックスを紹介します。CATV&地域コミュニティ事業では、チャンネルガイド事業においてAIの活用を開始し、協力先と業務委託契約を締結したほか、ケーブルテレビ局および関係者と新規ビジネス開発に向けた協議を進めています。

住宅建設&ライフコミュニティ事業では、M&A後のPMIが進捗し、アスティの収益力が向上したことに加え、ソリューション提供力の強化を通じた高利益率の案件獲得への注力が奏功しています。

ブランド&ファンコミュニティ事業では、オーナーチェンジなどクライアント企業の事業環境の変化に対応するため、組織体制の見直しや事業の収益性向上に向けた取り組みを推進しています。

M&A(アスティ)のPMI進捗

2024年12月にM&Aを実施したアスティについて、PMIの遅れにより前期は売上高と営業利益が伸び悩みましたが、業務面および組織面での統合が進んだことで生産性が向上しました。今期は大手デベロッパーからの案件受注が増加し、前年同期比で大幅な増収増益となっています。

住宅建設領域における既存事業とのシナジー最大化に向けて、連携プロジェクトを推進しています。

経営推進体制の強化

経営推進体制の強化について、今期の主な取り組みをご説明します。人的資本の強化に関しては、執行役員制度を導入し、事業の成長をリードする責任者を選任しました。また、最高管理責任者(CAO)および最高イノベーション責任者(CINO)に高い経験値を持つ高度人材を招聘するなど、グループ成長に向けた人的資本への投資を先行して実施しました。また、来年の導入に向けて、人事制度の改定に着手しています。

共有基盤の強化については、社長自らが委員長を務めるAI委員会とデータドリブン委員会を新たに立ち上げました。また、事業の強化・変革を主導するイノベーション&エキスパート本部にプランニングおよびマーケティング機能を追加し、体制を強化しました。

数値目標

中期経営計画における数値目標についてご説明します。中期経営計画の最終年度である2029年2月期には、売上高80億円、営業利益7億円、時価総額70億円を目指します。

また、共有基盤の強化を通じた内製率の向上と仕入れコスト抑制により、営業利益率を9パーセント近い水準に達する計画としています。

業績予想

2027年2月期の業績予想についてご説明します。売上高66億円、営業利益5億円、経常利益5億1,500万円、親会社株主に帰属する当期純利益3億3,500万円を予想しています。

2027年2月期は、人材をはじめとする投資が先行するフェーズであることに加え、直前の2026年2月期は特殊要因により経常利益および当期純利益が大幅に増加したため、これらは前期比でマイナスとなる見込みです。しかしながら、2025年2月期との比較では、大幅な増収増益を見込んでいます。

キャッシュアロケーション方針について

最後に、株主還元についてご説明します。当社では中期経営計画の策定と併せて、キャッシュアロケーション方針を定め、成長投資と株主還元の両立を目指しています。

中期経営計画初年度である2027年2月期の期首時点での手元現預金26億円のうち、足元の業績や不透明な国際情勢の影響などを勘案し、15億円から16億円を手元資金として留保します。残りの現預金と中期経営計画期間中に創出されるキャッシュフロー、その他借り入れ等により調達するキャッシュを成長投資と株主還元に充当します。

成長投資は約12億円、株主還元は約7億円を計画しています。また、その他の資金については、将来の大規模投資に備え、公社債などの安全資産による運用を行います。

株主還元を重視した経営へ

株主のみなさまへの利益還元は重要な経営課題であり、当社では利益成長によるEPS向上および総還元性向を意識した株主還元の強化を通じ、1株当たりの企業価値向上を目指します。利益成長については、EPSを足元の85円程度から3か年で120円に引き上げることを目指します。

株主還元施策については、配当方針の見直しや中間配当の新設、株主優待制度の導入といったこれまでの取り組みを踏まえ、引き続き機動的かつ実効性の高い施策を実施していきます。

2027年2月期 配当予想

2027年2月期の配当予想についてご説明します。前期に続き増配を見込み、年間33円の配当を予定しています。また、中間配当は前年同期比2円増配の16円とする予定です。4期連続の増配を見込んでおり、引き続き株主のみなさまに安定的な利益還元を行っていきます。

株主優待制度

当社では株主還元の一環として、株主優待制度を導入しています。毎年8月末と2月末を基準日とし、300株以上を半年以上継続保有する株主さまに5,000円分のQUOカードを年2回、合計1万円分を進呈します。300株を継続保有された場合の配当金と株主優待の年間合計額はスライドに記載のとおりです。今後も積極的な株主還元を行い、投資対象としての魅力を高めていきます。

2027年2月期第2四半期の決算説明は以上です。ご清聴ありがとうございました。

配信元: ログミーファイナンス

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