日経平均は週間5.37%安、TOPIXは0.95%安——4.42ポイントの差が問うた「持つ理由」(10月11日〜17日)
先週の相場を振り返る
日経平均株価は69,030.92円から65,324.29円へ3,706.63円(▲5.37%)下落しました。一方、TOPIXは4,104.81から4,066.00へ▲0.95%の下落にとどまり、両者の差は4.42ポイントに達しています。ドル円は158.335円から158.010円へ、約0.2%の小幅な円高でした。
この差は、日本株全体が同じ強さで売られたわけではないことを示しています。日経平均は15日だけで3,318.34円下落しましたが、翌16日には898.34円反発し、225銘柄のうち194銘柄が上昇しました。値がさ株の比重が大きい日経平均は、AI・半導体関連の調整に強く引っ張られた形です。米国でもダウが約0.7%上昇した一方、S&P500は約1.9%、ナスダック総合は約4.5%下落しています。
背景には、インフレ再加速への警戒がありました。米9月CPIは前年比+3.7%、前月比+0.6%。翌日のPPIは前月比+1.3%、前年比+6.3%と、企業のコスト上昇圧力も強い内容です。さらに、ASMLの売上高117億ユーロ、TSMCの売上高前年同期比50.9%増と半導体大手の決算は好調でしたが、半導体株全体は軟調でした。業績が良くても、株価に織り込まれていた期待が大きければ下落する局面だったと見ています。
私がこの一週間で気になったのは、保有株の下落を、すべて同じ理由で片づけていないかという点です。市場全体のリスク回避による下落なのか、売上の減速や利益率の悪化といった企業固有の変化なのか。まずこの切り分けが、持つか売るかを決める出発点になります。
今週の注目ポイント
今週は20日にNetflix決算、21日にMetaとTeslaの決算、23日に日本の9月CPIと米10月PMI速報値が控えています。Metaの決算ではAI関連の設備投資が利益やキャッシュフローにつながっているか、日本CPIでは日銀の追加利上げ観測と円相場への影響が注目されます。なお、日銀の金融政策決定会合は10月29〜30日です。
保有株については、売上、利益、キャッシュフローの見通しが維持され、下落の主因が市場全体の調整であれば、持ち続ける余地があると考えています。逆に、業績見通しの下方修正や利益率の持続的な悪化など、購入時の前提が崩れたと確認できた銘柄は、損切の判断が必要になります。
決算や指標の結果で評価が大きく変わり局面では、発表前にどちらか一方に賭けることはせず、新規の投資を見送る「休む」という選択も有効です。
藤村からひと言
指数が5%を超えて下がる週は、含み損を抱えた銘柄を前にすると「戻るまで待つか、損を確定させるか」で迷う方が増えます。リーマンショックもコロナショックも経験してきた中で、私が学んだのは、損切りは負けではなく、次に備える行為だということです。
現金化して守る勇気があるからこそ、次の好機に動くことができます。市場全体の調整で株価が下がっただけなら、慌てて手放す必要はありません。しかし、購入時の前提が崩れているのに、損を認めたくない気持ちだけで持ち続けるのは、先送りだと考えています。
また、損失を急いで取り戻そうと取引を増やすことも、同じように資産を削る行動になりがちです。次の損失を小さくする判断を優先する姿勢を持ち続けていただきたいと思います。
【免責事項】
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。
投資の最終判断はご自身の責任において行ってください。
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