明日の株式相場に向けて=再び最高値圏へ、防衛関連株に風は吹くか

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2026/04/22 17:30
明日の株式相場に向けて=再び最高値圏へ、防衛関連株に風は吹くか  きょう(22日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比236円高の5万9585円と3日続伸。前週16日につけた5万9518円を終値で上回り、史上最高値更新となった。前日の欧州株市場がほぼ全面安で、米国株市場もNYダウ、ナスダック総合株価指数、S&P500指数いずれも続落となるなか、風向きはアゲインストだったが、朝安後は次第高で切り返した。もっとも後場に再びマイナス圏に沈む場面があるなど、気迷いムードが蔓延した不安定な展開だった。面妖なのは値下がり銘柄数が1300あまりに達し、プライム市場の83%を占めるという状態だったこと。ソフトバンクグループ<9984.T>アドバンテスト<6857.T>の2銘柄が日経平均を支配したが、体感温度としては800円程度下落していてもおかしくない地合いである。なお、TOPIXは25ポイント安と下値を探った。

 ゴールデンウィーク明けから決算発表が本格化するが、企業側にすれば27年3月期のガイダンスが厳しい状況に置かれている。来週27~28日の日程で行われる日銀の金融政策決定会合で利上げは見送られる可能性は極めて高いものの、為替の円安進行を食い止めなければならない植田和男日銀総裁もまたガイダンスに苦慮しそうだ。6月利上げの選択肢は排除できず、企業業績に下方圧力が意識されるなか、日経平均が最高値圏を舞い上がる構図は常識的にはイメージしにくいが、果たしてどうなるか。あくまで個別株に神経を集中して乗り切るよりない。

 防衛関連に新たな風が吹いている。政府が21日、防衛装備品の輸出を規制してきた「5類型」を撤廃した。小泉進次郎防衛相がデュアルユース技術の推奨とともに、ドローンの国産化が不可欠との認識を示したことが報じられている。かつては防衛関連株といえば、石川製作所<6208.T>豊和工業<6203.T>細谷火工<4274.T>が三羽烏で、基本的に裏道を行くテーマだった。今のように三菱重工業<7011.T>をシンボルストックに掲げる「リアル防衛関連」は、業界紙も推奨モードに載せてはいけないような暗黙のコンセンサスがあった。時代は変わったというよりないが、その中でも武器輸出規制の「5類型」撤廃は戦後の安全保障政策の大転換を明示するエポックメイキングな出来事というよりない。賛否両論あるとはいえ、高市早苗政権の「日本を守る」という不退転の決意が強く反映されている。 

 防衛関連は最近の三菱重の値動きをみても分かるように、明らかに上値の重さが目立っていた。AI・半導体関連が偏重して買われていたが、一部機関投資家のローテーション(防衛関連からAI・半導体関連への資金シフト)が反映された部分があったかもしれない。三菱重は4月中旬にかけての株価下落過程で信用買い残が膨張しており、これが株価の戻り足を抑えている部分もある。ただし、中期トレンドでみれば13週・26週移動平均線ともに上昇トレンドを維持しており、時価は26週線近辺で下げ渋っている。ここがサポートラインとして機能するかどうかは確信が持てないが、少し長い目で見れば時価近辺は拾い場となっている可能性は高いと判断される。

 このほか、防衛関連で最近株価の居どころを劇的に変えた銘柄を見ると、例えばVALUENEX<4422.T>のように、スタート時に株価3ケタ台の中小型株が選好されやすい傾向がある。その観点で銘柄を絞り込むと、まず、浮かび上がってくるのがソルクシーズ<4284.T>だ。同社は子会社を通じて防衛・宇宙領域を対象としたエッジ機器(現場でデータ処理を行うIT機器)システムを提供している。ソフト・ハード両面で統合的に手掛け、ドローンの制御系などで需要を獲得する可能性がある。業績も絶好調で26年12月期は売上高・利益ともに過去最高で営業利益は16億円を見込む。他方、SHIFT<3697.T>も防衛関連向けシステムで活躍余地が広がっている。「防衛産業サイバーセキュリティ基準」の適合支援ビジネスを展開し、業容拡大のシナリオに沿って走り出している。同社も業績はトップライン利益ともに過去最高更新トレンドに突入している。このほか、理経<8226.T>も調整一巡から再び上値指向に転じる可能性がある。自衛隊の教育訓練用にヘリコプター用VRフライトシミュレーターや、ドローン関連など防衛テック領域で実力が高い。

 このほか、株価3ケタ台ではないが、研究開発や製造用レーザーで高実績を有するシグマ光機<7713.T>も防衛関連の一角に位置しており目を配っておきたい。光学部品及びユニットやシステム製品を手掛け、防衛用途(監視・照準・計測)で需要を捉えている。目先動意含みにあり、日足一目均衡表雲抜け目前の、このタイミングでマークしておきたい。

 あすのスケジュールでは、週間の対外・対内証券売買契約が朝方取引開始前に開示されるほか、後場取引時間中に3月の全国スーパー売上高が発表される。4月の月例報告も予定されている。この日はIPOが1社予定されており、犬猫生活<556A.T>が東証グロース市場に新規上場する。このほか、シマノ<7309.T>キヤノン<7751.T>の1~3月期決算発表が行われる。海外では1~3月期の韓国実質国内総生産(GDP)、フィリピン中銀の政策金利発表、4月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)速報値、4月の英PMI速報値、4月の独PMI速報値、4月の仏PMI速報値が注目され、米国では週間の新規失業保険申請件数、4月の米PMI(S&Pグローバル調査・速報値)などに関心が高い。なお、この日は韓国のSKハイニックスが1~3月期決算を発表予定で、市場の耳目が集まりそうだ。(銀)

出所:MINKABU PRESS
配信元: みんかぶ

関連銘柄

銘柄 株価 前日比
100000018
59,585.86
(04/22)
+236.69
(+0.39%)

「#相場見通し」 の最新ニュース