[資源・新興国通貨4/6~10のポイント&注目通貨] 8日にNZ中銀会合! 豪ドル/NZドルが反応しそう

著者:八代和也
投稿:2026/04/06 13:09

今週のポイント

今週は引き続きイラン情勢に目を向ける必要がありそうです。トランプ米大統領は5日、イランがホルムズ海峡の封鎖解除に同意しなければ、同国の発電所や橋を攻撃すると警告しました。仮に米国がイランの発電所などの攻撃を実行した場合、原油価格が一段と上昇するとともに、リスクオフ(リスク回避)が強まると考えられます。原油価格の上昇はノルウェークローネやメキシコペソなど産油国の通貨にとって、リスクオフが強まることは安全資産とされる米ドルにとってそれぞれプラスになると考えられます。

8日にはRBNZ(NZ中銀)の政策会合が開かれます。政策金利は現行の2.25%に据え置かれるとみられ、総裁会見などで先行きの金融政策についてどのようなヒントが提供されるのかに注目です。

米ドル/円が再び160円に近づくなか、本邦当局の対応が注目されます。足もとの米ドル高・円安について、三村財務官は3月30日に「原油先物市場に加えて、為替市場においても投機的な動きが高まっているとの声が聞こえる」と指摘し、「この状況が続けば、そろそろ断固たる措置も必要になる」と述べました。片山財務相は4月3日に「原油先物も為替も、投機的な動きが高まっている」との認識を示し、「かねてからも断固⁠たる措置にも言及している。あらゆる方面で万全の対⁠応を取る」と語りました。

仮に本邦当局が為替介入(米ドル売り・円買い介入)に踏み切るようなら、米ドル/円が大きく下落し、豪ドル/円やNZドル/円など対円の通貨ペアはそれに引きずられると考えられます。

今週の注目通貨ペア(1):<豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.20000NZドル~1.22000NZドル>

RBNZは前回2月18日の政策会合で政策金利を2.25%に据え置きました。市場は4月8日の会合でも政策金利は据え置かれると予想しており、そのとおりの結果になれば、RBNZの声明や会合の議事要旨、会合後のブレマン総裁の会見が相場材料になりそうです。

原油価格の高騰によってRBNZの利上げは早まるとの観測が市場にはあり、OIS(翌日物金利スワップ)に基づけば利上げは7月に行われるとの見方が優勢です。

一方、RBNZは利上げを急がない姿勢を示しています。ブレマン総裁は3月24日の講演で、「短期間の混乱に対応して金融政策を引き締めれば、(政策の効果が波及するにはタイムラグがあるため)短期のインフレ率は改善せず、経済成長を抑制するだけだ」と指摘。「中期的なインフレの動向に影響を与える可能性が低いのであれば、短期間の混乱やエネルギー価格の一時的な上昇は、金融政策の観点からは見過ごすことができる」と語りました。

RBNZが8日の総裁会見などで利上げを急がない姿勢を改めて示せば、市場ではRBNZによる利上げ観測が後退するとともに、NZドルにとってマイナスになりそう。その場合、豪ドル/NZドルは堅調に推移すると考えられます。

今週の注目通貨ペア(2):<米ドル/カナダドル 予想レンジ:1.38000カナダドル~1.41000カナダドル>

米ドル/カナダドルは引き続き、イラン情勢をめぐるトランプ大統領の発言やメディア報道に反応しやすい状況です。イラン情勢への懸念が後退してリスクオフ(リスク回避)が和らげば、米ドルが軟調に推移して米ドル/カナダドルには下押し圧力が加わり、反対にリスクオフが強まれば米ドル/カナダドルには上昇圧力が加わる傾向がみられます。イラン情勢に引き続き目を向ける必要がありそうです。

米国とカナダの経済指標も相場材料になる可能性があります。今週はCPI(消費者物価指数)やPCE(個人消費支出)デフレーターなど米経済指標のほか、10日にカナダの3月雇用統計が発表されます。それらを受けてFRBやBOC(カナダ中銀)の金融政策見通しがどのように変化するのか注目されます。

BOCの金融政策については、市場は同中銀による利下げサイクルは終了したとみており、早ければ7月に利上げが行われるとの観測があります。カナダの雇用統計の市場予想は、失業率が6.8%、雇用者数が前月比1.49万人増(6日午前9時時点)。雇用統計が市場予想と比べて強い結果になれば、BOCによる利上げ観測が強まるとともに、カナダドルを下支えする(米ドル/カナダドルの上値を抑える)要因になる可能性があります。

八代和也
マネ―スクエア シニアアナリスト
配信元: 達人の予想