ブロードリーフ Research Memo(2):主力事業は自動車産業向けIT基盤の提供、主力ソフトのクラウド化が進行中

配信元:フィスコ
投稿:2026/03/09 11:32
*11:32JST ブロードリーフ Research Memo(2):主力事業は自動車産業向けIT基盤の提供、主力ソフトのクラウド化が進行中 ■会社概要

1. 会社概要
ブロードリーフ<3673>の起源は、自動車整備工場や部品商など自動車アフターマーケット向けソフトウェアの開発・販売を目的として2005年に創業した旧(株)ブロードリーフである。その後2009年に、外資系投資会社The Carlyle Group と当時の経営陣によるMBO(Management Buy Out)によって新たに(株)ブロードリーフとして再スタートを切った。その後は事業を順調に拡大し、2013年には株式を東京証券取引所市場第1部に上場した(2022年4月の同市場区分変更に伴いプライム市場へ移行)。また、2017年7月には同業の(株)タジマを買収し顧客基盤を拡充している。さらに2022年12月期からはソフトウェア販売のメイン商材について、従来ソフトウェア「.NSシリーズ」から、新たなクラウドソフトウェア「.cシリーズ」への移行を進めている。「.cシリーズ」の売上方式は月次売上計上となるため業績は一時的に落ち込むものの、長期的には収益基盤が安定すると同時に他業種向けの展開も可能となり、トータルマネジメントサービス企業へ変貌しつつある。

2. 事業概要と顧客基盤
同社の事業は、決算短信ではITサービス事業の単一セグメントとしている。セグメント別の数値開示はないが、決算説明資料等では売上区分(大分類)として、クラウドサービス(2025年12月期売上収益比率56.8%)、パッケージシステム(同27.4%)、その他(同15.8%)を開示している。その内訳(中分類)は、クラウドサービスがクラウドソフト「.cシリーズ」等のソフトウェアサービス(同54.3%)とマーケットプレイス(同2.5%)、パッケージシステムがソフトウェア販売(同6.9%)と保守等の運用・サポート(同20.5%)、その他がハードウェア(同12.6%)とサプライ(同3.2%)で構成されている。

3. ビジネスモデル
現在のビジネスモデルは、クラウドソフト「.cシリーズ」によるサブスクリプション型サービスである。従来の「.NSシリーズ」が6年一括リース契約(一括計上)主体であったのに対し、本サービスは月次売上計上となるため、収益の安定性が高いストック型ビジネスへの転換を意味する。現在、同社は「.NSシリーズ」の契約満了に合わせ、主力商材のクラウドへの順次移行を推進している。

4. 市場特性と強み
同社はソフトウェアサービス(SaaS)を展開する企業であり、提供する製品は「モビリティ産業」向けが中心となっている。最大の強みは、同業界に関する膨大な知見やノウハウに加え、全車種・全部品にわたる関係情報を独自に構造化したデータベースを保有している点にある。この独自データは、大手ITベンダー(日本電気<6701>(NEC)や富士通<6702>等)の参入が少ない専門市場において、参入障壁となっている。

顧客基盤は強固であり、同社グループ全体の潜在的な顧客(法人)数は39,985社に上る(2023年末)。内訳は、全国の整備工場や部品商等の自動車関連業者が38,350社(売上収益の約85%)、旅行代理店や携帯販売店等の一般事業会社が1,635社(同15%)である。かつて中小業者向けに強みを持つタジマを買収したことで、製品ラインナップと顧客カバーエリアを全方位に拡充した。これにより、認証整備工場数(全国約92,000社)ベースの社数シェアは約20~25%と、2位以下のディーアイシージャパン(株)(推定約5,000社)やベースシステム(株)(同約2,000社)を大きく引き離す業界トップの地位にあると推定される。

今後は、主力商品のクラウド化による利便性向上に加え、保有する膨大なデータベースをプラットフォームとして活用した新たな事業展開も可能となる。こうした顧客基盤と独自データが競合に対する参入障壁となり、中長期的な競争力の源泉となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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