今週の日経225先物は、日米金融会合に関心が集まるなか、イベント通過後を睨んでの相場展開となりそうだ。米国市場では、NYダウが12月4日につけた4万5073ドルをピークに7日続落と調整を強めている。米長期金利は6日の4.15%水準から週末には一時4.40%を付ける場面もみられた。17~18日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25%の利下げを決めるとの観測が根強いが、FOMCの結果を前にいったんポジションをニュートラルに近づけたと推測される。リバランスに伴い景気敏感株からハイテク株への資金シフトがみられており、ナスダックは最高値圏で推移している。
また、日銀が18~19日に開く金融政策決定会合では、政策金利の引き上げは見送られるとの見方がコンセンサスである。
東京市場では日経平均株価が12日に一時4万円の大台を回復し、11月7日につけた戻り高値(3万9884円)を突破したが、積極的な上値追いの売買は手控えられた。週末には持ち高調整の動きを強めてきたこともあり、ロングポジションはそれほど積み上がっていないとみられる。
日米の金融会合の結果を見極めたいとするムードが強まる可能性はある。ただし、前週末の日経平均株価の終値は12月のSQ値(3万9434.85円)を上回って終えていたため、ショートは仕掛けづらいだろう。日経225先物は13日取引終了後のナイトセッションで一時3万9740円まで買われた後に軟化したものの、3万9450円を安値に持ち直しており、日中比130円高の3万9600円で終えている。SQ値水準が支持線として意識されやすく、金融イベント通過後のアク抜けを狙ったスタンスに向かわせそうだ。
日経225先物は膠着感の強い展開が続いているが、3日の急伸で支持線に変わった25日移動平均線を上回って推移しており、同線との乖離が広がりをみせている。また、ボリンジャーバンドの+1σ(3万9360円)と+2σ(3万9880円)によるレンジ内で推移しており、FOMCの結果判明後はレンジ上限を捉えてくる可能性があるとみておきたい。FOMCで利下げ見送りとなれば嫌気される可能性はあるが、NYダウをみてもリバランスの動きが続いていたことで、売り一巡後はアク抜けが強まる展開を想定しておきたい。
また、日経225先物は+1σを明確に割り込んだとしても、節目の3万9000円と25日線が位置する3万8470円が支持線として意識されそうである。一方でアク抜けが強まる局面では+2σ水準のほか、4万円の大台を試すことになろう。先週は一時4万0160円まで買われ、11月7日につけた4万0170円とのダブルトップ形成が意識されているが、これを再び捉えてくることで10月15日の戻り高値4万0300円が射程に入ってくる。直近のダブルトップ水準を突破してくるようだと、ショートカバーが強まることになりそうだ。
また、週足のボリンジャーバンドは収斂し、煮詰まり感が台頭している。現在は+1σ(3万9520円)を挟んだ推移をみせているが、+2σ(4万0140円)を捉えてくる局面では、収斂するバンドが拡大に向かう可能性が意識され、+2σに沿ったトレンド形成が期待されてくる。
そのため、オプション権利行使価格の3万9500円から4万円のレンジを想定しつつ、+1σを下回る局面では押し目狙いのロングでの対応となりそうだ。上値は4万円に接近する局面で戻り待ち狙いのショートが入りやすいところだが、金融イベント通過後は米次期政権に対する期待感から年末高を見込んだロングの強まりが想定され、あくまでも短期的なショートにとどめておきたい。
また、先週末は決算を評価したブロードコム
13日の米VIX指数は13.81に低下した。6日に12.70と13.00を割り込んだ後はリバウンドをみせたが、下向きで推移する25日線に上値を抑えられる形状だった。FOMCの結果とパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見を受けて上昇をみせる可能性もあるが、200日線(15.86)を上回ってくるまでは過度にリスク回避の流れには向かわないとみておきたい。
先週末のNT倍率は先物中心限月で14.36倍に低下した。一時14.43倍まで上昇した後に、14.34倍に低下する場面もみられたが、下値は75日線(14.32倍)が支持線として意識されている。アドバンテスト <6857> [東証P]が強い値動きだったが、ファーストリテイリング <9983> [東証P]や東京エレクトロン <8035> [東証P]が日経平均型の重荷となっていた。75日線が支持線とし機能しているほか、週足では52週線(14.27倍)を支持線に変え、一時13週線(14.38倍)を上回る場面もみられた。10月7日の14.70倍から11月21日の14.12倍までの低下に対するリバウンドが意識されやすく、NTロングに振れやすいだろう。
12月第1週(12月2日-6日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では3週ぶりの買い越しであり、買い越し額は5598億円(11月第4週は3460億円の売り越し)だった。なお、現物は1249億円の買い越し(同1794億円の売り越し)と3週ぶりの買い越しであり、先物は4349億円の買い越し(同1665億円の売り越し)と4週ぶりの買い越し。個人は現物と先物の合算で5604億円の売り越しで4週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で2582億円の売り越しとなり、2週ぶりの売り越しだった。
主要スケジュールでは、12月16日に10月機械受注、中国11月鉱工業生産指数、中国11月小売売上高、中国1-11月固定資産投資、米国12月ニューヨーク連銀製造業景気指数、米国12月製造業PMI、17日に米国11月小売売上高、米国11月鉱工業生産指数、18日に11月貿易収支、米国11月住宅着工件数、FOMC終了後に政策金利、パウエルFRB議長記者会見、19日に日銀金融政策決定会合終了後に政策金利、植田日銀総裁記者会見、イングランド銀行(BOE)政策金利、米国7-9月期実質GDP[確報値]、米国10月コンファレンス・ボード景気先行指数、20日に11月全国消費者物価指数、米国11月個人所得、米国11月個人消費支出などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/03 12月13日 39850 39880 39240 39470 -340
24/12 12月12日 39380 40160 39240 39830 +420
24/12 12月11日 39400 39510 39140 39410 +10
24/12 12月10日 39320 39530 39170 39400 +190
24/12 12月09日 39110 39460 38970 39210 +180
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/03 12月13日 2771.5 2774.0 2732.0 2747.5 -21.5
24/12 12月12日 2751.0 2793.5 2743.0 2769.0 +17.0
24/12 12月11日 2741.5 2753.0 2733.5 2752.0 +11.0
24/12 12月10日 2744.5 2761.5 2737.5 2741.0 +3.0
24/12 12月09日 2726.0 2749.0 2721.0 2738.0 +16.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
12月13日(03月限) 39570 +100
12月12日(03月限) 39665 -145
12月11日(12月限) 40065 +655
12月10日(12月限) 39320 -80
12月09日(12月限) 39320 +110
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
12月06日 2794億円 -717億円 1兆7107億円 -596億円
11月29日 3511億円 +65億円 1兆7704億円 -1509億円
11月22日 3445億円 +184億円 1兆9214億円 +4881億円
11月15日 3261億円 +540億円 1兆4332億円 +400億円
11月08日 2720億円 +513億円 1兆3932億円 +1980億円
11月01日 2207億円 +518億円 1兆1951億円 -812億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
12月11日 8180万株 +45万株 8億3498万株 +419万株
12月10日 8135万株 +1355万株 8億3078万株 +1382万株
12月09日 6780万株 -1225万株 8億1696万株 +6961万株
12月06日 8006万株 -691万株 7億4734万株 -289万株
12月05日 8697万株 -1763万株 7億5024万株 -3503万株
12月04日 1億0460万株 -92万株 7億8527万株 +1230万株
12月03日 1億0552万株 +336万株 7億7297万株 +0.9万株
12月02日 1億0216万株 +176万株 7億7296万株 -66万株
11月29日 1億0040万株 +175万株 7億7362万株 -3778万株
11月28日 9864万株 -98万株 8億1141万株 +717万株
11月27日 9963万株 +23万株 8億0423万株 -3364万株
11月26日 9939万株 +10万株 8億3788万株 -272万株
11月25日 9928万株 +93万株 8億4060万株 +1350万株
11月22日 9835万株 +322万株 8億2710万株 +1億0362万株
11月21日 9513万株 +93万株 7億2347万株 +8176万株
11月20日 9419万株 -0.7万株 6億4170万株 -523万株
11月19日 9420万株 -6万株 6億4693万株 +5432万株
11月18日 9426万株 +226万株 5億9261万株 +577万株
株探ニュース
関連銘柄
銘柄 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
6857
|
9,380.0
(12/13)
|
+515.0
(+5.80%)
|
8035
|
23,860.0
(12/13)
|
-765.0
(-3.10%)
|
9983
|
53,240.0
(12/13)
|
-1,230.0
(-2.25%)
|
関連銘柄の最新ニュース
-
信用残ランキング【売り残増加】 ヒューリック、すかいらーく、明治HD 今日 08:15
-
ADR日本株ランキング~高安まちまち、シカゴは大阪比100円高の3... 12/14 08:26
-
前日に動いた銘柄 part1 INTLOOP、さくらさく、ANYC... 12/14 07:15
-
株価指数先物【引け後】 金融イベント通過後を想定した押し目待ち狙い 12/13 18:54
-
連日の上昇に対する反動から利食い売りが優勢に【クロージング】 12/13 16:45
新着ニュース
新着ニュース一覧-
今日 21:30
-
今日 20:30
-
今日 19:30
-