当初は“さらなる下値模索”が進行しやすいものの…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2024/11/27 11:04

◆ “上を下へ”は続いたが・・・ - 最終的には“さらに下値模索”


「米財務長官人事」を背景にした動きは、やはり収まりました。
ただ不意に飛び出した「トランプ関税発言」が、さらにマーケットを揺さぶりました。
特に当初は“メキシコペソ等の売り→ドル買い”にて反応したものの、次第に“米中貿易戦争→リスク回避”が意識され、最終的には“円買い”につながりました。
こうして“ポジション調整”はもう一段進行し、ドル円は“153円割れ(安値は152.981円)”へと値を落とすに至っています。

◆ ただスケジュール感を考えれば、やはり“持続性”に関しては・・・?


本日は「米感謝祭直前」であるのみならず、「スポット取引の月末最終応当日」というスケジュール感になります。
このため前者は“もう一段のポジション調整”が、そして後者は“月末のポートフォリオ調整(ドル売り)”が意識されやすいと見られます。
そうなると“もう一段値を落とす”といった展開を想定せざるを得なくなってきますが、“新規のポジション形成”が手控えられやすいとあっては…?

特に「米連休前」ということもあって、本日は「米PCEコア・デフレータ」を含む、数多くの米経済指標が発表される予定となっています。
短期金融市場では再び「米12月利下げ」の確率が上回り始めていますが、この結果次第では巻き戻される可能性も否めないところです。
前記したように、それまでは“もう一段の下値模索”が先行する可能性は否めませんが、やはり“長くは続かない”と考えておきたいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

155.130(+1σ)
155.020(11/22高値、ピボット2ndレジスタンス、大台)
154.713(11/25高値、日足・一目均衡表転換線、11/20~11/26の61.8%戻し)
上値5:154.483(11/26高値、11/20~11/26の50%戻し)
上値4:154.090(11/20~11/26の38.2%戻し、ピボット1stレジスタンス)
上値3:154.000(大台)
上値2:153.870(日足・一目均衡表基準線、20日移動平均線)
上値1:153.715(11/26安値後の戻し高根、11/20~11/26の23.6%戻し水準)
前営業日終値:153.106(週足・一目均衡表先行スパン上限)
下値1:152.981(11/26安値、大台)
下値2:152.616(11/11安値、-1σ、ピボット1stサポート)
下値3:152.139(11/8安値)
下値4:152.006(200日移動平均線、ピボット2ndサポート、大台)
下値5:151.292(11/6安値、-2σ)
151.062(ピボットローブレイクアウト)
150.986(10/23安値、50週移動平均線、大台)
150.766(週足・一目均衡表基準線、月足・一目均衡表転換線)

《10:45》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想