デギンドスECB副総裁、トランプ政権の政策を見通しに組み入れ対応決める=NY為替

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/11/07 02:30
 本日の為替市場は、トランプ氏の大統領選の勝利でドル買いが強まっており、ユーロドルは急落している。前日は1.09ドル台半ばまで買い戻されていたが、本日は一時1.06ドル台まで急落しており、10月下旬から続いていたリバウンド相場が完全に崩壊している。

 トランプ氏が来年から大統領に返り咲くことで、一期目の時と同様に不正貿易相手国に対する関税強化が復活すると見られている。最大のターゲットは中国であろうが、一期目と同様に欧州もかなり強硬な対応が示されると懸念されている。 

 本日はECBのデギンドス副総裁の講演が伝わっていたが、トランプ氏が選挙戦で公約したような関税が実際に導入されれば、世界経済の成長や物価に悪影響が及ぶ可能性があると指摘。

 生産性が弱まる一方、物価上昇圧力は強まり、確立された貿易の流れが混乱するとの見通しを示した。ECBは今後、トランプ政権が発表する政策を見通しに組み入れ、対応を決めるという。

 副総裁はまた、「米国のような重要国が、中国のような他の重要国に対し、60%の関税を課すとしたら、直接・間接的な影響や貿易の分断は間違いなく甚大なものになる」と述べた。

 なお、米大手証券はトランプ氏の勝利後、ECBの利下げ見通しを加速させている。

EUR/USD 1.0736 EUR/JPY 165.94 EUR/GBP 0.8328

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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