「田町タワー」が「2024年度グッドデザイン賞」を受賞

配信元:PR TIMES
投稿:2024/10/16 20:47
株式会社田町ビル
徳栄商事株式会社
三菱重工業株式会社
株式会社三菱地所設計

このたび、設計:株式会社三菱地所設計、所有・管理運営:株式会社田町ビル、徳栄商事株式会社、三菱重工業株式会社による「田町タワー」(港区芝5-33-11、2023年9月竣工)が、2024年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞いたしました。
「田町タワー」は、田町駅前の高層オフィスタワーであり、国内初の大型ジャロジー窓(注1)を備えたウインターガーデン(注2)や、自然光を取り入れた共用部、健康を促進する機能を導入し、働く人々のウェルネス向上を図る等、賃貸オフィスの新たなスタンダードを目指して計画しました。
また、まちの結節点として地下鉄とデッキを接続する立体的な駅前広場の整備を行う等、街区全体で都市機能向上を図っており、これらのコンセプトやデザイン性が高い評価を受けての受賞となりました。

<受賞対象の詳細>
■背景
近年大規模開発が進む田町駅周辺は、都心エリアを補完する新たなビジネス拠点としてのポテンシャルが高まっているマーケット環境と言えます。ここで、長期的な商品企画戦略としては、平準的なスペック競争に留まらない、魅力的なワークプレイスの提案が必要と考えました。
本プロジェクトは、新型コロナ禍前に構想を行ったものですが、リモートワークやABW(注3)といったワークスタイルの変化を背景に、より「日常のライフスタイルの一部」として、居心地の良い、次代に求められる魅力あるワークプレイスのあり方を模索しました。
より創造的なワークプレイスを目指し、コミュニケーションを誘発するマグネットスペース(注4)を導入しました。また、ここで働く人々の健康に寄与するウェルビーイングの向上を図るとともに、パッシブな自然換気といった環境技術や、芯棒型制振システムなどの先端技術を用いたBCP対策も採用しました。

■経緯とその評価
今日、多様な働き方やコミュニケーションの活性化が要請されるワークスペースでは、均質化されたオフィス空間の中にマグネットスペースが設けられる事例はありますが、本計画ではこれをさらに一歩進め、環境促進の仕掛けでもある「ウインターガーデン」を高層ビルにおける国内初の事例として取り入れています。
これは、ユーザーが自ら開口を調整できる大型ジャロジー窓を実装した、外気を感じられる半屋外空間であり、その周囲にはテナントがキッチン等を設置できる給排水配管スペースや、将来的に直通階段を設置できる開口可能な床を設け、より創造的なオフィス環境へと展開できる計画としています。
同時に、自然光をふんだんに取り込んだトイレや、廊下に併設したカフェスペース、自転車通勤を促進する施設やスポーツジムなどを導入し、ビル全体で働く人々のウェルネス向上を図っています。
多様なオフィスビルへ応用できるこれらのスペースを備えた「田町タワー」が、今後のオフィスビルの新たなスタンダードを示すものになることを目指しました。

<評価ポイント(評価者コメント)>
ウインターガーデンと呼ばれる半屋外バルコニー・将来用床開口(専有部階段設置可能)・給排水設備(キッチン等設置可能)という3つの機能を集約した、昨今のワークプレイスに求められる「外部環境の取り込み」と「マグネットスペースの創出」を同時に実現できる場所がペリメーターゾーンに複数配置されており、その存在が「アメニティコア(注5)」として各テナントのワークプレイスデザインに大きく寄与することが伺える。またウインターガーデンは、パッシブな自然換気を実現する設備として機能しながら、複数の外装が重なるような特徴的な外観を生み出すきっかけにもなっており、屋内外、意匠・設備を跨いだ統合的なデザインが素晴らしい。
(注1)ジャロジー窓:ガラスのルーバー(可動式の数枚の羽根板)をハンドルなどで開閉する窓
(注2)ウインターガーデン:半屋外バルコニー、「サンルーム」とも言われる、
    ガラス窓に覆われた庭先にせり出した空間
(注3)ABW(Activity Based Working):業務の内容や気分に応じて、働く場所や時間を自由に
    選択できる働き方
(注4)マグネットスペース:磁石に引き寄せられるように人が集まる空間
(注5)アメニティコア:快適な環境や魅力あるサービスの中心
配信元: PR TIMES

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