IOWN構想のグローバル展開を促進するオープン オールフォトニクス・ネットワーク ラボを欧州に開設

配信元:PR TIMES
投稿:2024/08/30 19:47
当社はIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想(注1)の基幹技術の一つであるオールフォトニクス・ネットワーク(All Photonic Network)(注2)(以下、APN)のグローバル市場での普及を目指し、2024年11月から2025年3月末まで、オープンAPNが提供する様々な機能の体験が可能な、日本国外では初の施設(注3)であるオープンAPNラボをドイツのデュッセルドルフに開設します。


本ラボでは、通信事業者やデータセンター事業者、ベンダー各社が、オープンAPNの機能検証やマルチベンダー製品との接続検証を行うことが可能で、グローバルでのオープンAPNの効用および運用の容易性や汎用性などを身近に体験することができます。

オープンAPNは、大容量、低遅延および低消費電力を実現しつつ、マルチベンダーの製品やソリューションの接続も容易にします。日本国内では2025年度より新たなIOWNの本格導入が見込まれており、さらなるAPNの普及が期待されています。

当社は従来よりモバイルネットワークも含めたネットワーク技術のオープン化に取り組んでおり、本オープンAPNラボの開設により、オープンネットワークへの理解と普及を促進し、低消費電力による環境負荷低減や、大容量・低遅延を活かしたサービスの実現などを通して、サステナブルな社会の実現に貢献していきます。

【背景】
AI、ビッグデータ処理、次世代通信規格5Gなどがグローバルに普及するに伴い、無線基地局とコアネットワーク間や、データセンター同士を結ぶ光通信の領域では、日本国内に限らず、伝送量の大容量化へのニーズがグローバルに高まっています。また、通信インフラの拡大に伴い、通信事業者やデータセンター事業者の消費電力削減への取り組みも重視されており、グローバルで喫緊の課題となっています。この課題を解決するソリューションについてお客様やパートナー企業と議論をする場として、当社はドイツのデュッセルドルフにあるFujitsu Technology Solutions GmbH内に本オープンAPNラボを開設します。

【オープンAPNラボ概要】
本オープンAPNラボが設置されるデュッセルドルフは、多くのテレコム関係企業が拠点を構える都市で、デュッセルドルフ国際空港や欧州の主要都市からのアクセスが良く、ドイツ国内のみならず、欧州における通信事業者などの来訪に適した利便性の高い立地となっています。
ドイツのデュッセルドルフにあるFujitsu Technology Solutions GmbH
本オープンAPNラボでは、当社製のAPNの実機を用いて性能や機能検証を行うことで、大容量、低遅延および低消費電力といったAPNの特長や、他社製装置との相互接続性検証を通じた運用の容易性や汎用性、有用性を確認できるほか、APNをベースとしたユースケースの紹介やデモによる将来のネットワークサービスを体感することができます。

なお、当社は総務省の「欧州におけるオール光ネットワークの海外展開に向けた実証実験の請負」事業を請け負っており、本オープンAPNラボを活用して、実証実験などを行っていきます。

【今後について】
本オープンAPNラボは、2025年3月末までドイツのデュッセルドルフにて開設し、その後は実際にフィールドで実証実験を行っていく予定です。
また、当社は今後、同様のオープンAPNラボを北米地域にも開設するなど、さらなるグローバル展開を計画しています。

【商標について】
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

【注釈】
注1
IOWN構想:
あらゆる情報を基に個と全体との最適化を図り、多様性を受容できる豊かな社会を創るため、光を中心とした革新的テクノロジーを活用し、これまでのインフラの限界を超えた高速大容量通信ならびに膨大な計算リソース等を提供可能な、端末を含むネットワーク・情報処理基盤の構想。
https://iowngf.org/

注2
オールフォトニクス・ネットワーク:
通信ネットワークのすべての区間を光でつなぐことにより、大容量、低遅延、低消費電力を実現する、新しい通信ネットワーク。当社の考えるAPNのVisionについては、以下を参照:
https://www.fujitsu.com/global/documents/about/research/technology/iown/Fujitsu_All_Photonic_Network_Vision.pdf

注3
世界初の施設:
当社調べ(2024年8月30日現在)

【当社のSDGsへの貢献について】

2015年に国連で採択された持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)は、世界全体が2030年までに達成すべき共通の目標です。当社のパーパス(存在意義)である「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」は、SDGsへの貢献を約束す

本件が貢献を目指す主なSDGs
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