ヤマノHD Research Memo(2):果敢なM&Aと、“対面力”と“信頼”により、ヤマノブランドの事業構築(1)

配信元:フィスコ
投稿:2024/08/20 12:42
*12:42JST ヤマノHD Research Memo(2):果敢なM&Aと、“対面力”と“信頼”により、ヤマノブランドの事業構築(1) ■会社概要

1. 会社概要
ヤマノホールディングス<7571>は、ヤマノグループの創始者山野愛子氏が提唱した美道五原則「髪・顔・装い・精神美・健康美」を企業理念として掲げ、美容事業、和装宝飾事業、DSM事業、教育事業、リユース事業等を展開する。同社と子会社8社でグループを構成し、全国で223店舗・66教室を運営する。業歴の長い美容事業、和装宝飾事業を軸に培ってきた高い接客力・提案力に加え、それらがもたらす信頼関係によって、着実に積み上げてきた顧客基盤が大きな強みとなっている。実際、ヤマノブランドに対する顧客の信頼は厚く、年間来店顧客数は延べ約50万人を超える。

同社は、M&Aで事業領域を拡大する戦略を取りながら現在の事業基盤を構築してきた。美容事業は(株)ヤマノプラスが美容室及びネイルサロンを運営する。売上高の約7割を占める和装宝飾事業においては、同社の和装関連部門及び(株)すずのきが呉服和装品専門店を全国に展開し、和装品等(振袖、留袖、訪問着、七五三祝着、和装小物等)の販売を行っている。また、同社宝飾関連部門が関東を中心に宝飾品専門店チェーンを展開し、ジュエリー等(ダイヤモンドリング、ファッションリング、ネックレス、時計等)の販売を行っている。DSM事業においては、同社の訪問販売・催事販売関連部門が各種家電、洋装品、宝飾品、健康関連商品等の販売を行っている。教育事業においては、(株)マンツーマンアカデミー、東京ガイダンス(株)並びに灯学舎が学習塾の経営を行っている。その他の事業は、(株)ヤマノセイビングが前払式特定取引業を行っており、OLD FLIPが古着の買取及び販売を行っている。また、(一社)日本技術技能教育協会が着物の着付に関する普及、検定等を行っている。多くのM&Aを通じて成長を遂げた企業とはいえ、その根幹には、日本の美容の歴史に多大な貢献をした先駆者“山野愛子”という人物の精神があり、事業推進をしていく上でもそのブランド力が最大の価値となっている。また、M&Aを通じて多様な人財を受け入れ、個々を活かす風土が醸成されている点も見えざる資産の1つだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本章弘)

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