◆ “巻き戻し”先行… - 米小売売上高
そして上放れ…。
“弱い”米PPI、“概ね予想通り”の米CPIを経て、昨日の米小売売上高は“強め(+1.0%/コア+0.4%)”となりました。
また新規失業保険申請件数/NY連銀製造業景気指数も“強め(22.7万件/予想を上回る△4.7)”となり、“悪化”したのはフィラデルフィア連銀製造業景気指数(△7.0)だけでした。
このため「米景況感悪化」への思惑は急速に後退し、米10年債利回りが“急上昇(→3.95%)”すると共に、ドル円は“149.371円”へと駆け上がりました。
対照的な動きとなったこの3日間でしたが、昨日記した「米実体経済の行方」は“悪くはない”という結果に落ち着きました。
こうして「米ソフトランディング期待」は再び高まりつつあり、米雇用統計後の急落幅を取り戻すに至っています。
◆ “もう一段”が期待される局面とは考えるが…?
短期金融市場を見ると「米9月0.50%利下げ」の確率は“さらに低下(→27%)”しており、「年内5回(1.25%幅)利下げ」の確率は“急低下(13%)”しているのが実状となります。
ボスティック・アトランタ連銀総裁が『9月利下げにオープン』と述べるなど、“ハト派姿勢”は高まりつつありますが、過度に織り込んだ経緯を踏まえれば“もう一段の巻き戻し”は期待される局面…?
◆ ただ壁となって立ち塞がる可能性が…? - 心理的な節目
テクニカル的に見ると、“心理的な節目(150円)”を超え切れるかがポイントということになります。
ここを超え切れれば“加速”する可能性がある反面、超え切れないと“利益確定売り”が囃されやすい分水嶺…。
週末でもあり、基本的には“後者(利益確定売り)”を想定すべき局面とは考えますが、本日は数値がブレやすい「ミシガン大消費者態度指数」が予定されています。
サマーバケーション(日本はお盆休み)で“流動性低下”が叫ばれる中ですので、予断を持つことなく、ことの成り行きを見極めたいところです。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。
150.891(8/1高値、50週移動平均線、ピボット2ndレジスタンス)
上値5:150.143(ピボット1stレジスタンス)
上値4:150.047(7/30~8/5の23.6%戻し)
上値3:150.000(大台)
上値2:149.776(8/2高値、20日移動平均線)
上値1:149.428(7/3~8/5の38.2%戻し)
前営業日終値:149.366
下値1:149.000(大台)
下値2:148.591(8/14~8/15の23.6%押し)
下値3:148.109(8/14~8/15の38.2%押し)
下値4:148.000(大台)
下値5:147.817(ピボット1stサポート)
147.720(8/14~8/15の50%押し)
147.558(8/5~8/15の23.6%押し)
147.330(8/14~8/15の61.8%押し)
147.045(8/15安値、大台)
《10:55》
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