ユーロ/円、日足では下落トレンド示現!週足では・・・?
【注目ポイント】「160.000円」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「166.460円」付近までの上昇
【シナリオ②】同レート割れなら、「156.380円」割れを模索する動き
【今後1カ月程度の“主戦場”(コアレンジ)】「156.380~166.460円」
先月11日に直近高値となる「175.391円」を付けた後、徐々に下値を切り下げる展開となっているユーロ/円。今週に入り、26週MA(移動平均線)および青色雲(=先行スパン、サポート帯)を下抜けし、足もとでは約1年間における市場参加者の平均コストを示す52週MAをも下回る値動きとなっています。
週足チャートの各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 26週および52週MAが右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態(上図黄色丸印)になっていること、3) ローソク足が青色雲(=先行スパン、サポート帯)の下方で推移していること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で僅かながら-DI>+DIとなり、ADXが右肩下がりになりつつある(上図青色点線丸印)ことから、現在のユーロ/円・週足チャートは、レンジ相場を形成する中での下値模索を示すチャート形状であると判断します。
喫緊の注目ポイントは・・・心理的な節目である「160.000円」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
足もとにおいて、「160.000円」で下値サポートされた場合は、「(心理的な節目での)下値固め」→「反発/上昇フロー」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンのローソク足との近接」や「52週MA(≒162.580円)超え」、また「+DIと-DIの収斂状態およびADXの下降」なども伴いながら、約半年間における市場参加者の平均コストを示す26週MAをメドとする「166.460円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇となりそうです。
[シナリオ②]
一方で、「160.000円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「心理的な節目割れ」→「(買い方の投げ売り/狼狽売りなどが伴う)もう一段の下値切り下げ」へのトリガーとなる可能性も。当該ケースでは、「遅行スパンの“逆転”」や「BB(ボリンジャーバンド)・-2σライン(≒158.330円)割れ」、また「-DI>+DIの乖離拡大」なども伴いながら、週足レベルでの直近高安レート(安値:137.380円[23/1/3]、高値:175.391円[24/7/11])を結ぶFR(フィボナッチ・リトレースメント)・50.0%ライン、いわゆる“半値押し”水準である「156.380円」(上図Ⓑ水色線)割れを模索する動きとなりそうです。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下のユーロ/円はもう一段の下値切り下げを模索する相場付きとなる中、当面※は「156.380~166.460円」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1カ月程度のスパンを想定しています。)
仮に、[シナリオ②]で記載したⅰ) 週足レベルでの遅行スパンの“逆転”とともに、ⅱ) “半値押し”水準である「156.380円」を割り込んだケースでは、ユーロ/円のトレンド転換(=下降トレンドへの転換)シグナルとなり得るため、特に注視すべきポイントと考えます。
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