目先は“神経質な乱高下”に要警戒…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2024/07/29 11:29

◆ “不安定な揺れ動き”


注目の米PCEコア・デフレータは“ほぼ予想通り(前月比+0.2%/前年比+2.6%)”となり、前月からの“インフレ拡大”は確認されませんでした。
このため短期金融市場で形成する「9月利下げ(ほぼ100%)」「年内3回利下げ(約60%)」が維持される中、再び“金利選好→ドル売り”が進行する場面が見られました。
ただ前記“インフレ拡大”が確認されなかったことから、“株高→リスク選好→ドル買い”も併行しています。
このためドル円は“方向感定まらず”を継続しており、“上を下へ”と揺れ動きはするものの、ドル円は“概ね153円半ば~154円前半”での推移を続けています。

◆ もうしばらく“同様の展開”と見るのが妥当…?


今週の注目は明後日の「日米金融政策会合(日銀会合&FOMC)」となるだけに、それまでは“一方向への動意”は抑制されやすいと見るのが自然です。
一方で思惑は台頭しやすいと見られるだけに、“上下に振れる”といった展開は想定せざるを得ないのが実状といえます。
そうなると思惑主導で“不安定な値動き”となる展開は覚悟せざるを得ず、少なくとも“決め打ち”はさらに謹む必要があると見るのが妥当なところ・・・。

◆ ただ“下値の堅さ”は意識されやすい…!?


“ストップロス絡み”の動意は一服しており、それだけに“崩れる”といった展開は想定しづらいと見ますが、それで“上値模索”に転じるかはまだ微妙…。
前記した“153円半ば~154円前半”のレンジを重視しつつ、仮に“上回るor下回る”となっても“当該水準に押し戻される”といった展開を想定したいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

155.504(100日移動平均線、ピボット2ndレジスタンス)
155.403(7/16~7/25の50%戻し、日足・一目均衡表転換線)
155.347(-1σ)
155.000(大台)
上値5:154.909(7/19~7/25の50%戻し)
上値4:154.737(7/26高値)
上値3:154.623(ピボット1stレジスタンス)
上値2:154.216(週足・一目均衡表基準線)
上値1:154.000(大台)
前営業日終値:153.758
下値1:153.573(7/26安値後の61.8%押し)
下値2:153.389(7/26安値後の76.4%押し)
下値3:153.092(7/26安値)
下値4:153.000(大台、7/25~7/26の61.8%押し、ピボット1stサポート)
下値5:152.612(7/25~7/26の76.4%押し)
152.478(-2σ)
152.217(ピボット2ndサポート)
151.955(7/25安値、大台)
151.855(5/3安値)
151.682(4/10安値、200日移動平均線)

《10:55》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想