方向性示さず、パウエルFRB議長の議会証言待ちで ドル円161円付近=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/07/09 20:32
方向性示さず、パウエルFRB議長の議会証言待ちで ドル円161円付近=ロンドン為替概況

 ロンドン市場は、方向性に欠ける取引。このあとのNY時間にパウエルFRB議長の半期議会証言を控えており、模様眺めとなっている。ドル円は160円台後半から161円台前半での上下動。ユーロドルは1.08台前半で、ポンドドルは1.28台前半から1.28台割れ水準で売買が交錯。いずれも前日NYクローズ水準を挟んだ取引に終始している。ロンドン序盤はやや円高の動きにユーロ円は174円割れ目前まで軟化、ポンド円も205円台後半に安値を広げたが、その後は174円台前半、206円台前半に買い戻されている。欧州株は軟調に推移も、米株先物・時間外取引はプラス圏での推移。米10年債利回りは4.27%台から4.29%台へと小幅に上昇している。全般に小動きだ。

 ドル円は161円付近での取引。東京朝方から午前に160.73近辺から161.17近辺まで買われた。基本的にレンジ取引に終始している。日銀が債券市場参加者会合を東京午後に開催した。減額規模やペースなどで様々な意見が示されたもののまとまりには欠けた。関係者によると日銀は会合で国債買い入れ減額の具体的計画を示さなかった。

 ユーロドルは1.08台前半での取引。欧州株安や米債利回り上昇などで、やや上値重く推移も、レンジは1.0815-1.0833と限定的。ユーロ円は東京午後の174.45近辺を高値に、ロンドン序盤には174.02近辺まで反落、東京午前の上げを消した。その後は下げ一服と、方向性に欠けている。対ポンドではややユーロが軟調。欧州株では仏CAC指数の下げ幅が大きく、政局不安の影響が残っている。パネッタ伊中銀総裁は、ディスインフレのプロセスに沿って金利を徐々に引き下げることができる、としたが、9月利下げなどの具体的な言及は見られず。

 ポンドドルは1.28台前半での取引。ロンドン序盤に1.2796近辺まで下げたが、その後は1.2825近辺まで高値を伸ばした。ただ、足元では1.28割れを再び試す動きと方向性に欠ける上下動。ポンド円はロンドン朝方に205.87近辺まで下押しも、その後は206.46近辺に高値を伸ばしている。ユーロポンドは0.8457近辺を高値に0.8442近辺まで軟化。総じてポンドは堅調に推移しているが、具体的な材料は出ていない。

minkabu PRESS編集部 松木秀明 

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

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