◆緩やかに「米9月利下げ」を意識する展開 - 米雇用統計
注目の米雇用統計は“微妙な結果”でしたが、それでもマーケットは「米9月利下げ」との思惑を一段と強めたようです。
非農業部門雇用者数は“予想を上回った(+20.6万人)”ものの、“前月より鈍化”が示されました。
さらに前月・前々月に“下方修正(計△11.1万人)”が加わる中、失業率が“若干上昇(4.1%)”したことが、「米労働環境鈍化」と受け止められた模様です。
こうして米10年債利回りが“低下傾向(→4.26%)”を示す中、緩やかに“ドル売り”が進行しました。
一方で「日米金利格差は当面高水準を維持」との見方は根強く、“円売り”も健在といった様相になっています。
このため発表直後に“160.325円”へと値を落としたドル円は、わずか1時間半ほどで“161.329円”へと押し戻されるなど、かなり荒い値動きを見せました。
それでも最終的には“161円割れ(終値は160.825円)”に押し下げられたように、ようやく“上値の重さ(利益確定売り?)”が意識されたと見られるところです。
◆ “上値模索”はかなり緩んだとは見るが…?
もっとも「9月利下げ」の確率は、短期金融市場ではすでに“80%弱”へと引き上げられた相場を形成しています。
一方で今朝方発表の「本邦実質賃金」が“26ヶ月連続減少(△1.4%)”を示したことで、「日銀7月利上げは難しい」との思惑が見え隠れしつつあります。
そうなると“もう一段の利益確定売り”が入ったとしても、“さらなる押し下げ”につながるかは微妙といわざるを得ないところです。
金利格差を背景にした“円売り”は一服しており、米金融政策を巡る思惑は“ドル売り”へと傾斜しつつありますが、それでドル円が“頭打ち→反落”となるかはまだ微妙と見ておく必要がありそうです。
もっとも“上値模索”に関してはかなり緩んだとは考えますが…。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。
162.700(86/12/23高値、ピボットハイブレイクアウト)
161.951(7/3高値《年初来高値》、ピボット2ndレジスタンス、大台)
上値5:161.747(7/3安値後の戻り高値)
上値4:161.674(7/4高値)
上値3:161.392(7/5高値、ピボット1stレジスタンス)
上値2:161.137(+1σ)
上値1:161.000(大台)
前営業日終値:160.825(日足・一目均衡表転換線)
下値1:160.624(7/5安値後の押し目)
下値2:160.325(7/5安値、6/24~7/3の50%押し水準、ピボット1stサポート)
下値3:160.262(6/28安値)
下値4:159.951(6/24~7/3の61.8%押し、大台)
下値5:159.780(ピボット2ndサポート)
159.609(6/26安値)
159.442(6/12~7/3の38.2%押し、20日移動平均線)
159.236(ピボットローブレイクアウト)
《10:40》
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