足もとでは“半値戻し”完了!次のポイントは・・・?
【注目ポイント】「9.000円」を上抜けブレークするか否か
【シナリオ①】同レート超えなら、「9.500円」付近までの上昇を想定
【シナリオ②】同レートで上値抑制なら、「8.340円」付近までの下落も
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「8.340~9.500円」
足もとでは、直近高安レート(高値:9.435円[5/21]、安値:8.185円[6/12])を結ぶFR(フィボナッチ・リトレースメント)・50.0%ライン、いわゆる“半値戻し”水準である「8.810円」を超える動きとなっているメキシコペソ/円。もう一段の上値切り上げとなるのでしょうか。
各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日および200日MA(移動平均線)が緩やかな右肩上がりとなっていること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態(上図黄色丸印)になっていること、3) ローソク足の下方に赤色雲(=先行スパン、抵抗帯)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして4) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが横ばいでの推移(上図赤色点線丸印)になっていることから、現在のメキシコペソ/円・日足チャートは、もう一段の上値切り上げを模索するチャート形状であると判断します。
喫緊の注目ポイントは・・・BB(ボリンジャーバンド)・+2σラインをメドとし、同時に心理的な節目である「9.000円」(上図黄色矢印および黒色線)を上抜けブレークするか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
これからの時間にかけて「9.000円」を終値ベースで上抜けブレークした場合は、「心理的な節目超え」→「もう一段の上値追い」のトリガーとなりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンの“好転”」や「上昇バンドウォークの継続」、また「+DI>-DIの乖離拡大およびADXの上昇」なども伴いながら、5月21日に付けた直近高値水準である「9.500円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇を想定すべきでしょう。
[シナリオ②]
一方で、「9.000円」付近で上値を抑制された場合は、「上値抵抗圧力の増大」→「下押し」となる可能性も。当該ケースでは、「200日MA(≒8.720円)割れ」や「SARの売りサインへの転換」、また「+DI>-DIの乖離縮小」なども伴いながら、BB・-2σラインをメドとする「8.340円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落もあり得そうです。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下のメキシコペソ/円はもう一段の上値切り上げを模索する相場付きとなる中、当面※は「8.340~9.500円」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
他方、チャートのアナロジー(類比/類推)分析をベースに勘案すると、筆者は上記[シナリオ①]となる蓋然性(がいぜんせい)が高いのではないかと考えます。特に、これからの時間において、上述した⑴ 「9.000円」超えとともに、⑵ 遅行スパンの“好転”、さらには⑶ ADXの上昇(=右肩上がり推移)の動向が同時タイミングで視認できた場合は、メキシコペソ/円の上昇モメンタムが強まる「3つの根拠」となり得そうです。
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