*12:49JST 天昇電 Research Memo(9):2024年3月期は年間5.0円へ増配も財務的には余裕
■株主還元策
天昇電気工業<6776>は2016年3月期までの9年間は業績が不振であったことから無配を続けていた。しかし2017年3月期には大幅増益を達成し、収益基盤も安定してきたとの判断から、年間3.0円の復配を果たした。その後、2018年3月期から2023年3月期まで年間3.0円配当を継続したが、今回業績が大きく回復したこともあり2024年3月期の年間配当を5.0円に増配した。
同社は「増配したとはいえ決して高い水準ではない。今後も業績を安定させ、少しずつ増配を行っていきたい。しかし当面は設備投資を優先したい」と述べている。同社のフリーキャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いた額)は記述のように既に均衡圏であり、通常の投資であれば黒字化も近いと思われる。財務内容も大きく改善しつつあるため、今後の成長が明白となり海外事業がさらに軌道に乗ってくれば、さらなる増配の可能性もあると弊社では予想している。今後の業績動向や設備投資計画、配当水準には注目する必要がありそうだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<SO>
天昇電気工業<6776>は2016年3月期までの9年間は業績が不振であったことから無配を続けていた。しかし2017年3月期には大幅増益を達成し、収益基盤も安定してきたとの判断から、年間3.0円の復配を果たした。その後、2018年3月期から2023年3月期まで年間3.0円配当を継続したが、今回業績が大きく回復したこともあり2024年3月期の年間配当を5.0円に増配した。
同社は「増配したとはいえ決して高い水準ではない。今後も業績を安定させ、少しずつ増配を行っていきたい。しかし当面は設備投資を優先したい」と述べている。同社のフリーキャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いた額)は記述のように既に均衡圏であり、通常の投資であれば黒字化も近いと思われる。財務内容も大きく改善しつつあるため、今後の成長が明白となり海外事業がさらに軌道に乗ってくれば、さらなる増配の可能性もあると弊社では予想している。今後の業績動向や設備投資計画、配当水準には注目する必要がありそうだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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