幾分“上値の重さ”を意識したい…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2024/06/25 11:39

◆ 大台を前に“足踏み”… - 概ね“159円台”


ようやく一服…。

東京タイム序盤に“159.922円”へと上値を伸ばす場面が見られたものの、“大台乗せ”は回避されるなど、ここに来て“上値の重さ”が意識され始めています。
一方で欧州タイムには“158.714円”へと急落する場面も見られましたが、すぐさま“
159.755円”へ切り返すなど、“下値の堅さ”は健在といった動きを続けています。
こうして“上値は重いが、下値も堅い”を地で往く展開となり、ようやく大台を前に“足踏み”という様相に変わりつつあります。

◆ “些細なフローで動意づく”を示唆…? - 昨日欧州タイム


前記欧州タイムの“乱高下”には、特段の材料は見られておりません。
このため「介入絡みの思惑にアルゴリズムが反応(急落時)」「安値でキャリートレード絡みの円売りが入った(急騰)」との見方が一般的となっていますが、詳細は分かりません。
ただ「日米金利格差」から“ドル買い/円売り”は根強く、一方で「円買い介入」も意識せざるを得ない中では、「神経質な攻防戦」であることは疑いようのない事実といえます。
そうなると“方向感定まらず”は継続しやすく、それでいて“些細なフローで動意づく
(乱高下)”可能性を秘めているということになります。

◆ テクニカル的にはまだ“上方向”だが…?


「8日連続の下値切り上げ」を踏まえれば、“昨日安値(158.714円)”を下回らない限り、テクニカル的には“もう一段上値模索”と見るのが自然といえます。
ただし「米PCEコア・デフレータ」を28日に、“ドル買い”の一因となった「仏政局絡み(総選挙)」を30日に控えているとあっては、“一方向への動意”は抑制されると見るのが妥当といえます。
少なくとも“新たなポジション形成”は手控えられやすいと見られる中、場合によっては“ポジション調整”が入る可能性を鑑みれば…?

「大台を巡る攻防戦」が目先のテーマであり、まだ“神経質な揺れ動き”とも見ますが、やはり“一筋縄ではいかない”を基本としつつ、やや“上値の重さ(利益確定売り)”を志向したいところです。
もちろんそれで崩れると思いませんが…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

161.000(大台)
上値5:160.615(ピボット2ndレジスタンス)
上値4:160.200(90/4/17高値、4/29高値《年初来高値》)
上値3:160.099(ピボット1stレジスタンス)
上値2:160.000(大台)
上値1:159.922(6/24高値、+2σ)
前営業日終値:159.584
下値1:159.357(6/24安値後の38.2%押し)
下値2:159.234(6/24安値後の50%押し)
下値3:159.110(6/24安値後の61.8%押し)
下値4:159.000(大台)
下値5:158.891(ピボット1stサポート)
158.712(6/24安値)
158.666(6/21安値)
158.478(+1σ)
158.314(6/12~6/24の38.2%押し)
158.241(日足・一目均衡表転換線、ピボット2ndサポート)

《11:15》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想