ドル円は159.55円近辺と本日高値圏=NY為替

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/06/22 03:58
 NY時間の終盤に入ってドル円は159.55円近辺と本日高値圏での推移が続いている。この日発表の6月調査の米PMIが製造業、非製造業とも予想を上回ったことをきっかけにドル円は買いが加速。指標発表後はドル買いの反応だったが、次第に米国債利回りの上昇と伴に円安の動きがドル円を押し上げている。ユーロ円、ポンド円といったクロス円も上昇。

 160円を再び試しそうな気配となったが、同時に財務省の介入警戒感も高まる。今回の上昇は緩やかな値動きで、日本の財務省が言う「過度な変動」にはあたりそうもない。前回は160円を超えたところで介入を実施してきたが、一部からは、現在の緩やかな上昇であれば165円までは口先介入に留まるのではとの見方も出ている。

 本日は日本の全国消費者物価指数(CPI)が公表されていたが、エネルギー価格上昇で総合、コアとも前回よりも上昇していた。再エネ賦課金の単価引き上げの影響で電気代が14.7%上昇したことが影響。ただ、エネルギー、食品を除いたコアコア指数は前年比2.1%に鈍化しており、インフレ目標に接近している。なお、電気代については岸田首相が今国会閉会後の会見で、電気・ガス料金の負担軽減策を8月から3カ月間行うと表明。エネルギー価格の上昇は短期間ではあるが落ち着きそうな気配もあり、それがインフレ鈍化にどう影響するか注目される。

 一方、6月に定額減税が実施され、給与所得者は税額控除が実施されたほか、住民税が6月分は徴収されなかった。住民税は前年の所得から算出した既定の年額から定額減税分を差し引いた額を11カ月分に均等割で7月から課税される。
 6月は見た目の手取り額がかなり上がった給与所得者も多いと思われるが、その影響が消費にどう出るのか、日銀がどう判断するかも注目されるところではある。

 日銀は7月に国債購入減額の具体策を打ち出すものと思われるが、目まぐるしい政策変更の中で、海外勢中心に期待が高まっている利上げについては未知数の部分も多そうだ。

USD/JPY 159.56 EUR/JPY 170.65
GBP/JPY 201.82 AUD/JPY 106.01

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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