ドル円が159円台半ばまで上げ幅を拡大 円安が強まる=NY為替

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/06/22 00:05
 一連の米経済指標を通過して、ドル円は上値追いが加速しており、159円台半ばまで上げ幅を広げている。先ほど発表の6月調査の米PMIが製造業、非製造業とも予想を上回ったことをきっかけにドル円は買いが加速している。

 指標発表後はドル買いの反応が主だったが、次第に米国債利回りの上昇と伴に円安の動きがドル円を押し上げているようだ。ユーロ円、ポンド円といったクロス円も上昇。

 本日は日本の全国消費者物価指数(CPI)が公表されていたが、エネルギー価格上昇で総合、コアとも前回よりも上昇していた。特に再エネ賦課金の単価引き上げの影響で電気代が14.7%上昇と1年4カ月ぶりに大幅にプラスに転じたことが影響。

 ただ、エネルギー、食品を除いたコアコア指数は前年比2.1%に鈍化しており、インフレ目標に接近している。電気代については岸田首相が今国会閉会後の会見で、電気・ガス料金の負担軽減策を8月から3カ月間行うと表明した。エネルギー価格の上昇は短期間ではあるが落ち着きそうな気配もあり、それがインフレ鈍化にどう寄与するか注目される。

 一方、6月に定額減税が実施され、給与所得者は税額控除が実施されたほか、住民税が6月分は課税されなかった。住民税は前年の所得から算出した既定の年額から定額減税分を差し引いた額を11カ月で割って7月から課税される。

 6月は見た目の手取り額がかなり上がった給与所得者も多いと思われるが、その影響が消費にどう出るか注目され、日銀がどう判断するかも注目されるところではある。7月に国債購入減額の具体策を打ち出すものと思われるが、目まぐるしい政策変更の中で、海外勢中心に期待が高まっている利上げについては未知数の部分も多そうだ。

USD/JPY 159.60 EUR/JPY 170.53
GBP/JPY 201.57 AUD/JPY 105.95

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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