TOPPAN、会議用自動同時通訳サービスの提供を開始

配信元:PR TIMES
投稿:2024/06/03 14:47
自動同時通訳によりビジネスなどの会議でシームレスな翻訳を実現、金融庁に採用

 TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPAN株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:齊藤 昌典、以下 TOPPAN)は、2020年より総務省の委託研究「多言語翻訳技術の高度化に関する研究開発(※1)」を実施しており、多言語翻訳技術を同時通訳に高度化することにより、ビジネス等への利活用を目指しています。 この度、TOPPANは本委託研究で培ったノウハウと同時通訳技術を活用した会議用自動同時通訳サービス「MeeTra(TM)(読み:ミートラ)」の提供を2024年6月3日より開始します。


 本サービスは、自動同時通訳機能により、対面での会議やWeb会議における相手の発話に対して、リアルタイムな翻訳を実現するとともに、翻訳結果の記録も可能とするサービスです。自動同時通訳は、発話を自動で適切な単位に区切り、話者の発話が終了する前から発話の一部を訳出することができるため、従来利用されてきた逐次翻訳のように発話の完了を待つ必要がありません。これにより、提案や説明を伴うビジネス会議などにおける翻訳速度が向上し、シームレスな会話を実現します。本サービスでは、発話を文節と文の2種類の単位に区切り認識・翻訳が可能な自動同時通訳による即時性を重視した翻訳結果と、文章として正確性を高めた議事録にも活用できる翻訳結果の、どちらも利用することが可能です。また、スタンドアローン方式を採用することで、インターネット接続が不要、かつシステム負荷が大きい同時通訳システムのサービス化に成功しました。
 なお、「MeeTra(TM)」は、提供開始に先立ち、2024年4月より金融庁にて採用されています。
会議用自動同時通訳サービス「MeeTra(TM)」のWEB会議用画面イメージ (C) TOPPAN Inc.
開発の背景
 コロナ渦においてオンライン会議システムが普及したことで、外国人との会議も手軽に実施できるようになり、その頻度も増しています。また、コロナ禍が明け、ビジネスシーンにおいても外国人が多く来日するようになっています。その一方、英語が得意と感じている日本人は未だ多くない状況があり、複雑な場面における外国語対応には課題がある状況です。
 これらの課題を受け、TOPPANは2020年より実施している総務省の委託研究「多言語翻訳技術の高度化に関する研究開発」を通じて推進してきた同時通訳技術の研究開発成果を基に、会議用自動同時通訳サービス「MeeTra(TM)」の提供を開始します。本サービスは、自動同時通訳技術に精通したシステム開発会社であるマインドワード株式会社(東京都新宿区、代表取締役CEO:菅谷 史昭)と連携し開発したシステムとなります。

会議用自動同時通訳サービス「MeeTra(TM)」の特長
・自動同時通訳機能により、ビジネスシーンでのシームレスな翻訳を実現
 従来、主に利用されてきた自動翻訳は、発話者が一区切りの発話を完了したところで、ボタンタッチや無音の時間を認識して訳出する逐次翻訳技術でした。しかし、発話完了後に訳出が始まるため、翻訳結果の確認に時間がかかり、話者は翻訳のタイミングを意識しながら発話しなければなりませんでした。本サービスに実装する自動翻訳は、人間の通訳者が行う同時通訳を機械的に実現し、自動で発話を適切な単位に区切り翻訳する同時通訳技術を採用。話者の発話が終了する前から、発話の一部を訳出することを繰り返すため、翻訳されて相手に伝わるまでの時間を大幅に短縮できます。また、発話を中断する必要もなく、提案や説明を伴うビジネスシーン等においてリアルタイムかつシームレスな翻訳を実現します。
逐次翻訳と同時通訳の訳出の違い(C) TOPPAN Inc.
・スタンドアローン方式の採用
 本サービスはインターネットなどのネットワークに接続せず1台の端末のみで稼働する「スタンドアロー
ン方式」を採用しています。オフライン環境で利用可能なため、電波やネットワークがない場所や、秘匿性の高い会議での利用に適しています。

・日本語に強みを持つ高い翻訳精度
 本サービスは、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が開発した翻訳エンジンを活用していま
す。「翻訳バンク(※2)」構想のもと、日本語特有の言語構造を踏まえて学習された国産翻訳エンジンであ
ることから、他の翻訳エンジンと比較して高い精度での訳出が可能です。

■ 対応可能言語
日本語、英語、韓国語、中国語、フランス語
※初期設定時に、上記より1言語選択する必要があります。

■ 価格
1セットあたり100万円(税抜)~ 
※PC、マイク、オーディオインターフェイス等の関連機材を含む

■ 今後の目標
 TOPPANは、本サービスを自治体や企業などに向けても拡販し、2026年までに関連受注含め約5億円の売り上げを目指します。今後も、同時通訳技術の社会実装を通じて、多言語コミュニケーション基盤を構築し、外国人との円滑なコミュニケーションの実現を目指します。


※1 「多言語翻訳技術の高度化に関する研究開発」
 グローバルコミュニケーション計画2025の推進のため、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の多言語自動翻訳技術において、既に実用化されている『逐次翻訳』の技術を『同時通訳』の技術にまで高度化し、ビジネス等の場面での利活用を可能にすることを目指す取り組み。

※2翻訳バンク
中央官庁、地方自治体、企業、各種団体など日本の多くの組織からのデータ提供を受け、自動翻訳の高精度化を目指す取り組み。


* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

                                                     
以  上
配信元: PR TIMES

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